[title] Institute for Art Anthropology INFORMATION

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Oct 18, 2010

講座 ガンジーと妙好人

今週末に行われる、くくのち学舎講座のお知らせです。ふるってご参加下さい! 以前にお知らせした石倉敏明助手による「動物たちの議会中継」、 徳野雅仁氏による「都人のための自然栽培(3)草の話編」に加えて、 新たに「ガンジーと妙好人−絆の糸車」の開催が決まりました。

■ガンジーと妙好人−絆の糸車 http://kukunochi.jp/class/myoukounin.html ・講師:太田浩史(富山県南砺市大福寺住職、となみ民藝協会会長) ・日時:10月24日(日) 18時−19時30分 ・内容:くくのち仏教講座シリーズ”俺の空”の第一回目。 昨年の「富山県南砺市の精神文化~くくのち地域講座シリーズ(2)」で講師をお願いした富山県南砺市の大福寺住職・太田浩史さんをお招きして、妙好人の可能性についてお話をうかがいます。 妙好人は、在家の浄土真宗の門徒であり、その深い信仰心と徳行によって古くから注目され、また庶民の信仰を集めてきました。鈴木大拙は、いちはやく妙好人の重要性を取り上げ、著書『日本的霊性』の中で「学問に秀でて教理をあげつらうというがわの人ではなく、浄土系思想をみずから体得して、それに生きている人である」と語っています。仕事そのものを念仏とし、法悦とした下駄職人の浅原才市のように、妙好人の存在は宗教を超えていく可能性をはらんでいます。 今回の講座では、絶対の非暴力を訴えた続けたマハトマ・ガンジーの思想と浄土真宗の妙好人を重ねてみることで、来るべき未来の妙好人の姿について太田住職と一緒に考えていきます

■動物たちの議会中継 http://kukunochi.jp/class/animal-congres.html ・講師:石倉敏明(多摩美術大学芸術人類学研究所) ・日時:10月24日(日) 14時-15時30分 ・内容:オーストラリア大陸やヒマラヤに伝わる神話や、イスラームやユダヤの聖典、仏教の経典に至るまで、さまざまな生物がワイワイと相談しながら、世界を開き立ち上げていくお話がたくさん残されています。そこでは動物たちは、人間よりも古い「法」を知り、それぞれの生態によって生存の表現をおこなう実存的な主体として描かれます。孔雀、カエル、雄牛、ミツバチ、トラ、ゾウ……。動物の眼を通して見た世界の姿、動物の生きる「法」の世界とはどんなものか。人間だけの狭い世界から、人間と非人間の共通世界をひらく法思想の根源はどこにあるのか。好評の神話研究シリーズの第三回です。

■都人のための自然栽培(3)ー草の話 http://kukunochi.jp/class/sizen_saibai3.html ・講師:徳野雅仁 ・日時:10月23日(土) 13時-15時 ・内容:自然と人間が関わる作法としての自然栽培の畑作業についてのシリーズ第三回。 土、虫に続いて今回は(雑)草。「雑草という草は無い」をまさに地で行く徳野さんの草講座。

■料金 2,000円 お申し込みは上記にリンクしたそれぞれのサイトで受け付けています。

■くくのち学舎事務局 (担当:天野・淵上) Adress:目黒区青葉台3-1-18-5F (株)シンコ内 Fax:03-5501-9093 Mail:99nochi@gmail.com

■講座会場へのアクセス 四谷ひろば内CCAAアートプラザ 地図はこちら 新宿区四谷4-20 (旧四谷第四小学校跡地) ・東京メトロ丸の内線 四谷三丁目下車 徒歩5分 ・都営地下鉄新宿線 曙橋駅下車 徒歩7分 ※NPO法人CCAA(市民の芸術活動推進委員会)のご協力にて会場をお借りしています。 ※お問い合わせは上記連絡先まで。四谷ひろば運営協議会への講座内容のお問い合わせはご遠慮ください。 ※駐車場はありません。公共交通機関にてお越しください。

当日参加も歓迎です。多数のご参加をお待ちしております!

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2010/10/18 19:12 | くくのち,イベント報告,イベント開催! | Permalink | Trackback

Sep 08, 2010

北園克衛に関する平出隆講演が行われました

平出隆所員が先月8月8日に三重県立美術館において開催されたシンポジウム 「橋本平八と北園克衛を語る」に参加しました。

同美術館は、10月11日まで、「橋本平八と北園克衛展 異色の芸術家兄弟」展を開催し、 三重県出身のこの兄弟の仕事を回顧しています。 シンポジウムは、関連イベントとして開催されました。 展覧会及びシンポジウムの詳細は以下の三重県美術館のサイトを参照下さい。 http://www.pref.mie.jp/BIJUTSU/HP/jp/index_exhib.htm

前衛詩人にして、さらに造形美術家としても幅広いジャンルで活躍した北園克衛については、 多摩美術大学上野毛キャンパス図書館に、「北園克衛文庫」として、関連資料が収蔵されています。 今回の三重県立美術館の展覧会でも、北園文庫の資料が多数貸し出されています。 ちなみに、北園のすぐ近くで同時代を生き、多くの共通点を持つ詩人瀧口修造の資料を集めた 「瀧口修造文庫」も同図書館内に設置されています。

それぞれの文庫の詳細は以下のサイトをご覧下さい。 北園文庫サイトには、平出隆所員のテキスト「言語の消却・時間の消却」も掲載されています。 北園克衛文庫 瀧口修造文庫

北園文庫、瀧口文庫の利用には、事前申し込みによる予約が必要です。 図書館窓口(電話03-3702-1141)までお問い合わせ下さい。

2010/09/08 17:07 | イベント報告 | Permalink | Trackback

Aug 05, 2009

『Tai Rei Tai Rio』 対談イベント報告

CD+神話集『Tai Rei Tai Rio』完成記念イベント

6月21日/夏至の日、青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山で、 IAA客員研究員の高木正勝さんと石倉敏明助手の対談がおこなわれました。 こちらのサイトにレポートが掲載されています。

2009/08/05 22:58 | Tai Rei Tei Rio,イベント報告 | Permalink | Trackback

May 21, 2009

「阿修羅のジュエリー」シンポジウム報告

16日(土)のシンポジウム「阿修羅のジュエリー」の様子です。 当日の会場、四谷ひろば4階ライブラリーが満員の中、鶴岡所員の講演でプログラムが始まりました。

聞き手は編集者であり、当研究所特別研究員でもある畑中章宏氏。 このたび理論社から出版された『よりみちパン!セ』シリーズ『阿修羅のジュエリー』の編集を担当しました。

鶴岡所員は興福寺阿修羅像の身にまとう数々のジュエリーに焦点をあて、写しきれないほどの画像を使って、ジュエリーの元々の成り立ちから話されました。 魔を除けるための腕輪、頭上の光の環を表す冠、土を直接踏まないためのサンダル。 光は中空に浮かぶ至高のものであり、人は昔からそれに憧れてやみませんでした。 ジュエリーはもともと、自分を光と一体化し、自分の内部に光を取り込むための器具であったと言います。

話の最中には鶴岡所員が熱をこめて聴衆を鼓舞する一幕や、時にはユーモアも交えて会場を湧かせる場面も。 今回のテーマにふさわしい、きらきらしい内容となりました。

休憩をはさんで、後半はゲストに占星術研究家で翻訳家の鏡リュウジ氏を迎え、鶴岡所員と中沢所長の鼎談へ。 鏡氏は占星術の視点から、最高神ユピテルなど神話の中の「光」の象徴について言及されました。

中沢所長は人類学の視点から、阿修羅の出自とジュエリーをまとう=「光をまとう行為」について言及。 かつてインドを旅行していた時に見た、ガンジス河岸にある焼き場の薪の管理人が絢爛豪華に 金を全身にまとい、まるで花魁道中のように道を闊歩していた様子を語りました。 神でありながら「異形」の身体を持つ阿修羅もまた、数々のジュエリーをつけています。

「美」とは何か、私たちはなぜ「光」の象徴たるジュエリーを身につけるのか、 そこには、表面の様子の美しさだけでは説明のつかないものがあることを感じさせます。 三人の出演者にまだまだ語ってほしい中、時間となったシンポジウムでした。

2009/05/21 12:43 | イベント報告 | Permalink | Trackback

Feb 12, 2009

ジンガロ BATTUTA 公演 + 対談掲載予告

先日、現在木場公園特設ステージで開催中の「騎馬サーカスZINGARO」 BATTUTA(バトゥータ)公演を拝見してきました。

ジンガロについては、以前BLOGでご紹介したとおり、 白水社から出版されている雑誌『ふらんす』に、 中沢所長はじめ、IAAの執筆陣三人が寄稿しています。

さて今回の公演は、人間が誕生し、成長し、結婚し、出産し、死を迎えるまでの生活が、 すべて疾走する馬のリズムとともに上演されています。その表現の母胎となっているのが、 ジンガロの出発点ともいえる東欧の移動民たちの文化。トランシルヴァニア地方の、目の覚める ようなホーンや弦楽器の調べに合わせて、まさに人馬一体の祝祭劇がくりひろげられます。

この公演にあわせて、なんとジンガロを主宰するバルタバス氏と、中沢新一IAA所長との 対談もおこなわれました。さすが「現代のシャーマン」とも呼ばれるバルタバス氏。 公演会場のテントでも独特の野生的オーラを漲らせ、中沢所長との話も盛り上がりました。

中沢所長は少年時代から東欧の文化に傾倒し、やがて大学院ではポール・ブーイサックの 『サーカス―アクロバットと動物芸の記号論』を翻訳して世に問うています。 サーカス芸術の背後にあるユーラシア精神史の探究を経て、チベット高原に伝わる伝統にたどり着いた 中沢所長の思想は、ユーラシアの騎馬文化を探究し、やがてチベットの「風の馬(ルンタ)」から 東欧の祝祭劇に回帰したバルタバス氏の個人史とも、深いところでつながっているようです。

この対談の模様は3月に発売される集英社の雑誌『すばる』(4月号)に掲載される予定です。 どうぞお楽しみに!

→ジンガロの”BATTUTA”公演は3月26日まで。 アントワーヌ・プーペル氏のジンガロ写真展も、 東京で開催されています。どちらも、ぜひ足をお運びください。

2009/02/12 20:40 | お知らせ,イベント報告 | Permalink | Trackback

Dec 03, 2008

シンポジウム「10年後の出羽三山を考える」報告 2

手向(とうげ)集落で行なわれた出羽三山シンポジウムの続きです。

午後最初の講演は、IAA特別研究員の淵上周平氏。 社会起業家の視点から、「地域活性の現状事例について」くわしく説明。 出羽三山の新しい地域振興の可能性について、具体的な提言がありました。

続いてはIAA副手・石倉敏明の「〈よみがえる山〉と聖(ヒジリ)の思想」。 山と里をつなぐ蘇りの思想と、里での社会事業を総合する存在としての「聖」の話。

さて、最後は講師全員に正善院副住職の長南弘道氏、 NPO法人蜂子山社中事務局長の早坂一広氏が加わり、 「出羽三山の未来に向けて」についての総合討論が行なわれました。 神仏習合再興を見据え、都市と山岳聖地を結ぶ、さまざまな可能性が浮かび上がりました。 会場の皆様からも、貴重な話をうかがうことができました。 研究者からの「風」の視点、地元の暮らしをふまえた「土」の提言が融合します。

8時間近い長丁場のシンポジウムにもかかわらず、 各地からお越しいただいた皆さん、ありがとうございました。 「出羽三山からの挑戦」に、引き続きご注目下さい!

2008/12/03 12:43 | イベント報告 | Permalink | Trackback

Dec 02, 2008

シンポジウム「10年後の出羽三山を考える」報告 1

羽黒山・月山・湯殿山からなる山形の山岳聖地・出羽三山。 その麓には、手向(とうげ)という山伏の宿坊集落が広がっています。 さる11月30日(日)、この地域の「手向ふるさとセンター」でシンポジウム 「10年後の出羽三山を考える ―よみがえる山の思想をめざして―」が開かれました。

前日に東京から鶴岡に着くと、12月にはめずらしい快晴。 鶴岡駅から羽黒に近づくにつれ、霊峰月山がはっきりと姿を現します。 この日は手向の大聖坊にて、遅くまで実行委員会との打合せと懇親会。

さて翌30日(日)は、いよいよシンポジウム当日。 トップバッターは、IAA特別研究員の天野移山氏の講演「羽黒修験の神仏観とその思想」。 縄文から国家形成期にいたるまでの死生観、山の思想の広がりを会場に説明します。

続いて成城寺子屋講座の本田晶子氏による講演、 「出羽三山講の新たなカタチ―都市・若者・成熟する旅学」。 神仏や精霊たちの豊饒なざわめきを体験する、拝所めぐりの旅学を提案します。

この後、羽黒修験の総本山・正善院の副住職をつとめる長南弘道さんを交え、 神仏習合について熱い議論がくりひろげられました。 「出羽三山からの挑戦」の第一歩です。

2008/12/02 22:23 | イベント報告 | Permalink | Trackback