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Sep 07, 2009
石井匠著 『縄文土器の文様構造』
石井匠特別研究員の単行本 『縄文土器の文様構造 −縄文人の神話的思考の解明に向けて−』が、 アム・プロモーションが刊行する「未完成考古学叢書」シリーズの第7冊め として刊行されています。
以下、出版社からの内容紹介です: 岡本太郎の縄文土器論を検証すべく、縄文土器文様を立体的な三次元レベル から分析した未踏の分野を新たに開拓した論文。「可視範囲面」、「正面 性」の発見、「螺施構造」への洞察など、これまでに絶えて見ることのなか った縄文土器文様の本質の解明に迫る意欲的な内容である。
また、本書は週刊読書人7月31日号「2009年上半期の収穫」でも 取り上げられました。そこでの鎌田東二氏の評を以下再掲します。 「若手縄文考古学者の博士論文。縄文土器の文様にどのような神話的思考が あるかを解明する。螺旋構造、フレーム、文様の破調などを分析して、 そこに「非対称性」があることを浮き彫りにし、神話と歴史の接合点を 「歴神話」という視点で考察している。」
Jul 30, 2009
『大菩薩峠』の世界像
野口良平特別研究員著『『大菩薩峠』の世界像』が平凡社から刊行されました。
以下帯文による紹介です; 一般に「大衆小説」とされるこの作品が、発表当時から現在まで、 おびただしい作家・思想家を惹きつけてきたのはなぜか? 引き出された膨大な言葉をていねいにたどりながら、 登場人物それぞれが人間の営みの「原問題」を問い続ける「大乗小説」(介山)の構造、方法、その魅力を鮮やかに解析する、気鋭の力作!
前回の朝日新聞の書評にも登場しました。 http://book.asahi.com/review/TKY200907280124.html
Jul 21, 2009
新刊書『吉本隆明のDNA』紹介
藤生京子さんの新著『吉本隆明のDNA』(朝日新聞出版、7月30日発売予定)に、 中沢新一所長のロングインタヴューが収録されています。
吉本隆明氏のオリジナリティー溢れる、「強靭な日本語」による思想を、 中沢新一所長はどんなふうに読み込み、受け取ってきたのか。
6人の論客によって語り出された、新しい「吉本論」。 語る側、語られる側双方の「思想家のたたずまい」が、 非常に丁寧に構成されたインタヴューによって、明らかにされていきます。
同時に各論者の知的形成期をさぐる、貴重な記録でもあります。 ここでの吉本隆明さんは、まるで語り手を映し出す「鏡」のよう。 どうぞご期待ください!
Jun 04, 2009
Mar 31, 2009
鶴岡真弓新刊 阿修羅のジュエリー
鶴岡所員の新刊『阿修羅のジュエリー』が理論社「よりみち!パンセ」 シリーズの1冊として3月27日に発刊されました。
詳しい内容紹介は記事末尾を参照頂くとして、今回注目は 鶴岡所員自筆のイラストが何点か掲載されています。一例をご紹介します。
ちなみに本書は、今日から東京国立博物館で始まった「国宝阿修羅展」の 会場でも販売されています。
<内容紹介> 「輝きをデザイン」できる人間の力。 「国宝・阿修羅」像のネックレス、ブレスレットなど「装飾デザイン」から読み解く!
神秘の国宝「阿修羅」。 人気最高のその仏像なら、だれもがよく知っている。
しかし、そこには見逃されてきた「ジュエリー」の世界があった。「装飾の魂」があった! よく見れば、阿修羅像は、「金色の胸飾り」に「花柄の巻きスカート」をはじめ、 1300年前の国際的ファッションをまとう、きらきらしい鬼神でもあるのだ。
本書は、「国宝・阿修羅」像のネックレス、ブレスレットなど「装飾デザイン」 から始め、聖母マリア、ルネサンスの貴婦人、近代名画のサロメ、シュリーマン発見の財宝などを 東西に訪ねて、聖なるフィギュアを飾った、ジュエリーから携帯ストラップまでを、 豊富なカラー図版や楽しいイラストとともに、 「輝きをデザイン」できる人間の力を読み解きます。 これまでのシルクロードを超え、日本、西域、インド、ペルシア、トルコ、イタリア・・・筆者が踏破した「ジュエリーロード」を旅しながら、宝石と装飾から発見される、常識をくつがえす魂の文明史! 「国宝・阿修羅」像の見方が360度変貌する、待望の書。「中学生以上のすべての人に」の好評「よりみち!パンセ」シリーズの最新刊!
<目次> キラキラへのイントロダクション 「輝き」をデザインできる人間の力 第1章 阿修羅ジュエリーの発見 「飾る」デザイン力 第2章 シルクロードからジュエリーロードへ 宝石の道と王妃たち 第3章 「花」と「星」のアシュラ ペルシアから奈良へ 第4章 マリア様と貴婦人の真珠の髪飾り イタリア・ルネサンスと東方貿易 第5章 サロメと仏像のストラップ 祈りのジュエリー 結びのことば さらなる旅に向かって
関連情報 : 阿修羅展情報 2009年3月31日-6月7日 東京国立博物館 公式サイトはこちらです。 2009年7月14日-9月27日 九州国立博物館
以前このブログでもご紹介した(こちら) 宮田浩介特別研究員の英語詩集『Current』が、著者による和訳を付した 英日対訳詩集として、思潮社からこの6月に出版されています。
以下、帯文を再掲します: Current、流れるもの ― 日本に帰還した現代のユリシーズが、バイクにまたがって無数の道を駆け抜けていく。 アメリカで刊行された英語詩を自ら翻訳し、英日対訳詩集として日本語の詩に新しい光を投げかける。