3年生木越玲さんが後期よりベルリン芸術大学に留学をしています。
現地よりレポートが届きましたのでご紹介します。
こんにちは、木越です。
今、私はベルリン芸術大学(UdK)に通っています。
少しでもこちらの雰囲気を伝えられたらと思いレポートを書いてみました。
ベルリン芸術大学は音楽、ファインアート、演劇、デザインなど様々な学科があります。
しかし、多摩美と違い校舎がキャンパスにまとまっている訳ではなく、
ベルリン中に学科ごとの校舎が散らばっています。
私がとっている授業のほとんどはインダストリアルデザイン科の校舎で行われています。
この校舎ではモードデザイン(ファッションデザイン)とプロダクトデザインの学生が
学んでいます。
居心地の良いこじんまりとした校舎ですが、多摩美のプロダクトデザインに比べると
生徒数は半分程度でしょうか。
まず、学期が始まって驚いたのは授業のシステムでした。何学期目
(ヨーロッパの大学は「一年」「二年」ではなく、「何学期目」かで数える)か
によって選べる授業は限られてきますが、学期はじめに参加したい課題を選び、
取り組んでいく仕組みです。
3、4年目(5学期以上)になると必修の授業などは無く、「本課題」を一つ、
その他に「セミナー」を選び、卒業単位数を確保していくようです。
また、モードデザインの授業にプロダクトデザインの学生が、
プロダクトの授業にモードデザインの学生が参加することも可能なようです。
私は本課題と、セミナー1つに参加しています。
私が参加している課題では、お店の窓のディスプレイのデザインに取り組んでいます。
最終的にはベルリンにある実際のお店にインスタレーションを展示することが目標です。
あまり大きな教室ではありませんが、ひと課題15人程度なので、場所を分け合って使っています。
パネルにはみんなのリサーチ結果が張り出されてあります。
セミナーの方では「バイオプラスチック」の課題に参加しています。
植物繊維とバイオプラスチックを組み合わせたり、天然素材由来のレジンを使ってみたり、
と実験をベースにした課題です。
実は一番簡単なバイオプラスチックは「澱粉」と「グリセリン」と「お酢」で作れるんです。
自宅のキッチンでやるなら、「片栗粉」と「植物油」と「お酢」で作れます。
そんな身近な素材から何が作れるかを実験しています。
同じ「プロダクトデザイン」でも、国や大学が違うだけで取り組み方、考え方が違います。
いろんな人と知り合って違う考えを持った人とふれあえるのは貴重な体験だと思います。
木越玲