2017年度短期交換留学生報告レポート1

テキスタイル専攻3年生の2名から、短期交換留学の報告レポートが届きました。


 

青山七海(3年)

グラスゴー美術学校(イギリス・グラスゴー)

期間:2017年9月〜2018年3月

 

こんにちは。

スコットランドのグラスゴー美術学校に留学中の青山七海です。

9月頭より新たな生活が始まり、早くも2ヶ月ほど経とうとしています。こちらは日の出が朝8時と段々遅くなり、気温は吐息が白く目に見えるほどの冷え込みとなってきました。

グラスゴーでの暮らし、まずは学生生活についてお伝えします。

私はFashion&TextileDesign科の3年生に属しており、今年は私の他に京都精華大学から1人、インドから1人の交換留学生がいます。

こちらのテキスタイルデザイン科は4つの専攻(print, knit, weave, embroidery)に分かれており、私はembroidery(刺繍)を専攻しています。

授業初日に1人ずつ、メインのスタジオにて作業スペースとなる机が割り振られました。

現在1つ目の課題を終え、これから2つ目の課題が本格的に始まろうとしており、また同時に2学期に開催されるファッションショーのリサーチや準備も行われています。

1つ目の課題は、インテリアに焦点を当てたコンペ22個の中から1つ選択し、その概要をquestionと定義して私たちはそれに応える(answer)という姿勢のもとでプロジェクトを進めていきました。コンペへの応募は義務ではなく、そもそも交換留学生は時期的に参加が難しいので、そこまで意識しなくていいよ~といった感じでした。またコンペ自体は締め切りがまだまだ先であり、これからも継続して進めていくといった学生が多いです。最終的な形としては、コレクションとなる4つのサンプルを完成させることが求められています。

デジタル刺繍とビニール素材を組み合わせたコレクションを計画しました。

私は今までインテリアとしてのテキスタイルを考えた経験が少ない上に刺繍を学んだこともなかったので、リサーチやドローイングから布へのトランスレートに少し苦労を感じましたが、今までとは違う思考回路を使うことに喜びを感じました。

制作期間中は週に1度、担当教授と1対1のチュートリアルや、教授を含めた5人ほどでのディスカッションがありました。ここではそれぞれの学生の作風に合ったアドバイスを頂けたり、他の学生の制作の様子が詳しく見られたりとたくさんの刺激を受けられます。

数回あったチュートリアルの中で、幾度も色と形への感覚に自信を持って良いと言っていただけたのはとても嬉しく、またコレクションの方向性を定めるのにとても支えとなった言葉でした。

そして私は刺繍の技術の他に、箔プリントやtextile vinyl(熱転写?)といったプリントの技術も組み合わせてみることを勧めていただき、表現の幅を広げることができました。

刺繍とプリントの技術を組み合わせた実験段階のものです。

技術指導の面では5回ほど、毎回学生4人のグループに対してチューターさんがミシンの使 い方やfabric manipulationと呼ばれる技術などを教えてくださるワークショップがありま した。また私はプリントの技術も試す必要があったので、プリントのチューターさんとお話しし て、2年生の箔プリントのワークショップに混じって指導を受ける機会も得ました。

そして2つ目の課題はDesign Domain2017というタイトルで、これはテキだけではなく他 学科も共通して行うプロジェクトです。 初日に1日かけて行う大規模なシンポジウムが設けられ、私たちは5つのレクチャーを聴講 しました。このレクチャーから自分のテーマを発見し、2週間かけてリサーチやドローイン グなどを、その次の1週間でサンプルを制作するという課題です。最終日にはスタジオを解 放してテキ以外の学生に公開するというので、納得できる形にまとめられるよう頑張りた いと思います。

以上のような実習の他にほぼ毎週一度、デザイナーの方を招いてプレゼンを聞いたり、実際にデザインスタジオへ訪問する機会があり、こうしてプロとして働く方々の様子を間近 で見られる態勢づくりはモチベーションに繋がって良いなと思います。

今まで学校に通っていて思うことは、学校全体が学生の一人一人を可能性の塊として大切 にしてくれていて、備品の貸し出しの自由具合や揃い具合、学生の難しい注文や相談に親 身に乗ってくださる様子を見ると、学生を育てる準備は万端だ!!という学校の気概を感じま す。 スタジオ内諸注意の中に「疲れている時に機械を使わないこと、休憩は必ずとること」と書 かれていたり、11時~11時半まではティーブレイクというランチタイムとは別の休憩時間が あり、学生も先生も休憩することを尊重されているのになんだか感動してしまいました。 またあらゆるスタジオ内で常に講師か学生がアップテンポな音楽を流して、誰もがみんな 機嫌良く楽しげな雰囲気で満ちているので、こちらも変な気を使わずリラックスして作品 制作に励むことができます。教授やチューターさん、そして同じスタジオにいる2-4年生は みんな困った時は助けてくれ、また作品について話しあうことを楽しむので、色々遠慮せずに話かけられるところが良いなと思います。 それと、それぞれの課題説明のときに、そのプロジェクトの最終的な目標は何か、それを 通して何を得るか、どういったプロセスが望まれるかなどが明記されているスタイルはわ かりやすく目指すべきところが見えやすいなと感じました。

次に、学校外の生活についてお伝えします。 私はかなり運よく、学校まで徒歩3分の寮に入ることができました。 ここでポーランド人2人、インド人1人(プロダクトデザイン専攻)とフラットシェアをしてい ます。ポーランドの子は実は1人学生ではなく、もう1人の子(版画専攻)が難聴のためそのサポートとしてここで暮らしています。

フラットメイト達はとてもフレンドリーで、何かとイベントなどに連れ出してくれるおかげで授業が始まる前からたくさんの学生と知り合うことができました。

自分の作品を通して仲を深めることもできました。

知り合った子達は他学科が多く平日あまり会う機会はないのですが、週末に遊ぶ予定を立てたりして会っています。

フラットメイトと共用キッチンを飾り付け、そこに友人を招いてpredrinkの時間を過ごしました。この後私たちが住む寮の別の棟で行われていた、学生主催のパーティーに向かいました。

ここの学生はとても活発で、学生が主となってイベントをすることが多くあります。それを知らせるポスターがあらゆるところに見受けられます。

食堂の壁

 

ポストにも

グラスゴーに住む人々はとても気さくで明るく、例えば知らない人がすれ違いざまにその靴いいね!と褒めてくれたりすることがあります。そしてとても優しいので、私の拙すぎる英語をよく理解しようとしてくれたり、私が英語を理解できず8回くらい聞き直しても嫌な顔せず伝えようとしてくれます。

グラスゴーの雰囲気は近代的かつ比較的落ち着いています。そして街全体がアートに対して開けており、美術館や博物館の人出は多く、レベルの高いストリートミュージシャンなどもよく見受けられます。

街中にあるユニークなデザインの時計台

近い範囲に観光名所が集まっていてアクセスしやすく、また個人的に気に入っている劇場

に出かけパフォーマンスを観たり、習い事に通ったりと、この街は日々を充実させるには

充分な場所だと感じます。

天候の変化は激しく、常に折りたたみ傘を持ち歩いています。風は強く、雲の流れていく

様子を見るのもちょっとした楽しみになってきます。気温については、9月上旬の時点でヒ

ートテックと薄手のセーターにブルゾンを合わせるほど寒かったです。室内は暖房が効い

ていて、今の所凍えるような思いはしたことがないです。

今まで、毎日が新たなこととの出会いで、一日一日を大切にしてもしきれないと思えるよ

うなとても恵まれた留学生活を送れていますが、私の留学前の様子を見て心配しつつも、

このような貴重な留学の機会をお許しくださった多摩美の先生方のおかげだと切に思いま

す。以前より成長した姿を帰国後に見せられるよう、今後も努力を重ねていこうと思いま

す。

 

青山七海


 

 

中村早良(3年)

ロンドン芸術大学 チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ(イギリス・ロンドン)

期間:2017年9月〜2018年3月

 

こんにちは、中村です。

私は今ロンドンにある University of the Arts London(UAL)の中の1つ、 Chelsea College of Arts(Chelsea)にて勉強しています。

8月上旬にロンドンにきて早いこともう少しで3ヶ月が経ちます。ロンドンに来た時はまだ暖かく、夏にはファッションスクールで有名なCentral Saint Martinsの目の前にあるGranary Squareで子供達が水遊びをしていました。9月下旬頃から寒くなり始め、日が出ている時間が日に日に短くなってきました。もうすでにクリスマスに向けたディスプレイも見かけます。はじめに毎日刺激的なロンドンライフをレポートします。

写真は最近行ったレストランのユニークなトイレです。ロンドンはとても多国籍で、アートやファシッション様々なカルチャーと隣り合わせに生活している街だと感じました。ギャラリー、ミュージアムのほとんどが無料で観覧でき、街では毎日のように様々なジャンルのマーケットが開かれ、週末は朝からたくさんの人で大賑わいです。ギャラリーだけでなくストリートアートやオブジェなどジャンル問わずインスピレーションを受けることができます。

ロンドンでの滞在はフラットシェアと言ってアパートを数人で借りてキッチン、トイレ、バスルームを共同で使用し生活するスタイルが主流です。私はアーテ ィスティックな街イーストロンドンに位置するShorditchにあるアパートでフラットシェアしています(私の一番のお気に入りスポット)。初めての一人暮らしを海外で、さらに英語で契約するという、英語を話すことを得意としない私にはロンドンに来て1つ目のチャレンジでした。フラットメイトはフランス人、 イタリア人、スペイン人の社会人と学生6人です。毎日朝夜、一緒に料理して 食卓を囲んでそれぞれの国の話やたわいも無い話でリラックスした時間を過ご しています。歩いてすぐにはヴィンテージで人気なマーケットやおしゃれなカフェ、パブがありフラットメイトとよく散策しています。

私の通っているChelsea ではテキスタイルデザイン学科の第2学年に所属しています。校舎のすぐ隣には美術館がありChelseaの学生は行き来が自由です。

夜の校舎は光と相まってモダンでかっこいい。9月2 5日から1週間オリエンテーションがあり10月3日から授業が始まりました。テキスタイルデザイン学科の第2学年は全体で約80名、多摩美のテキスタイル専攻と比べると2倍ほどです。今年のテキスタイルへの交換留学生はNYから4人、オランダ、スコットランドから1人ずつ、私を含めて7名でした。

第1学年は一通りの技術をローテーションで学び、第2学年からは weave、knit、stitch、print、print plus の5つのスタジオに分かれて制作します。日本ではニット科をあまり見かけ無いことから knit を専攻する予定でしたが気持ちは変わるもの、私は選択肢に入っていなかったprint plusのスタジオに所属しています。print plus は print よりも幅広く様々な素材を扱うのが特徴です。多摩美と比べると施設は小さいですが学校にある道具、染料は自由に使えるのが嬉しいです。各教室に技術者がおり技術面において相談しながら進めることができます。

(左)染料を測る時に使うボックス/ (右)自由に使える染料

(左)コンパクトなラボ/ (右)捺染台

 

大学が始まってまだ1ヶ月ほどですがこちらの授業、生活を通して自分に足りないことが見つかりました。それはリサーチです。週に1回先生との1:1のミーティングが設けられています。そのミーティングはすべて自分発信で進行します。そこで重要になってくるのがリサーチです。自分がこの何を見てきたか、何を参考にしてきたか、歴史的な事柄から参考になるアーティストの文献まですべてのリサーチの量が作品の重量につながります。こちらの学生と会話では、カルチャーに関して思っていること感じていることを意見交換すること、自分の知っている知識を他人と共有することが日常茶飯事です。皆たくさんの意見、知識を持っていてその点で違いを感じました。それは制作のなかでリサーチが一番重要視されているからだと思います。

現在は10月3日からはじまった Color project で11月下旬の作品提出に向けてリサーチ、サンプル作りをしています。デスクは今の進行状況やイメージを確認できるようにドローイングやコーラージュをはるよう指示されています。
リサーチする時間が長く設けられておりタイトに課題を進めていた私にとってはとても新鮮で自身の制作を深めるチャンスだと感じます。自分の足りない部分を埋めるためにも、アート、ファッション、カルチャーに触れながらリサーチを進めて留学生活、刺激的な毎日を送りたいです。

次のレポートで今回のprojectの様子、後に予定されているパリで行われるPremiere Visionへ出展のためのprojectの様子などお伝えできたらと思います。

中村

短期交換留学生報告レポート

テキスタイル専攻3年生の5名と大学院1年生の1名から、短期交換留学の報告レポートが届きました。


 

西嶋 望(3年)

アアルト大学、フィンランド

期間:2016年9月〜2017年3月

 

前回のレポートで紹介したTextile collection の講評が、12月20日に行われました。午前中に講評を行い、午後は一般に公開しました。とは言っても、日にち的に既に多くの学科が授業を終え、クリスマスシーズンに入っていたこともあり、人の入りはとても少なかったです。一般の方の来客は見た限り無かったと思います。のんびりと、来てくれた数人の人たちと話をしました。(皆知り合いでした。笑)

 

下が私のブースです。

西嶋レポート画像2

私は世界中で流行しているマッチングアプリを題材に、「平面」「奥行き」というキーワードを出し、それを元に織り、編み、プリントなど様々な技法を用い、服地のコレクションを制作しました。こちらの学生は一つのテーマを様々な授業で共有するのが一般的で、私の場合もこれをスタート地点に、もっと掘り下げると良いとの言葉を頂きました。

 

制作した布の一部です。

西嶋レポート画像

この授業は10月の初めに始まり、約2ヶ月で様々な技法を用いてコレクションを完成させるという授業でした。織り、編み、プリント、染め…私にとって初めての技法も多く、それを学べるだけでも価値のある時間だったなと思いますが、その中で強く印象に残っているのが「これにはいくつか方法があるんだけど、こちらの方が環境に良いからこちらを使う方が良い」など、先生が授業でする発言の随所に環境に対する配慮があったことです。正直、こちらで使用した材料や、それが与える影響を全て理解できたとは言えませんが、これらの言葉を聞いたことで、自分のやっていることが環境に良くない影響を与えているんだと再認識することができました。多くの大企業は環境問題に取り組んでいますが、小さな工房、また個人レベルで環境問題と向き合っていかなくてはいけないな、と思いました。

 

以前のレポートに記したコラボレーションについては、結局いくつかの事情で揺れ動いており、どうなるか分かりません。出来ると良いです!

 

私はこの後3月の帰国まで、ジャカードワークショップに参加します。以前まで特別興味があったわけでは無かったのですが、上記の授業に参加してから、ジャガードの特性に惹かれ、この後2Mほどの大きめのピースを作ろうと思っていますので、帰国後にまたお見せしたいと思います。

 

語学で正直大変苦労しましたが、言葉を使わなくても伝わる布の魅力を再認識し、行く前よりもテキスタイルが好きになりました。この期間、布が私に優しく寄り添ってくれて、助けてくれた感覚があります。今これを書いていると、あ、自分は相当心が弱ってたんだなと思いました。(笑)まあ、これもヒーリング効果があると身を以て体験できたということで。(笑)

 

最後になりますが、このような貴重な機会を頂けて、双方の関係者の方々、また両親に本当に感謝しております。主に語学、そして天気の関係もあり気持ちに波もありましたが、様々な方のサポート、そして布の無言の支えがあって(笑)、あと2ヶ月で留学生活を無事に終えることが出来そうです。フィンランドの方は本当に穏やかな方ばかりで、7ヶ月の留学を終えた頃、私も少し丸くなっているかと思います。この数ヶ月、この後歩む道にも影響を与えるであろう、有意義な時間を過ごすことが出来ました。帰国後もここで学んだことを忘れず、制作に励みたいと思います。

 


 

木津つかさ(3年)

グラスゴー美術学校、スコットランド

期間:2016年9月〜2016年12月

 

グラスゴー美術学校ではプリントを専攻し、3つのプロジェクトに取り組みました。

他には織り、編み、刺繍のコースがあります。

1つ目はSociety of Designer & Colorists projectと言って、SDCという団体のコンペの概要に沿った課題でした。

(コンペへの参加は義務付けられていません)

今年のテーマ、Circular Economy(循環型経済)に基づいた最終サンプルを5つ作るという内容で、期間は5週間でした。毎週チューターとの30分ほどのセッション、またはコースでのグループセッションが行われます。こちらの教授も生徒も発言に積極的で、いいところも改善すべきところもものすごい量を言ってくれます。また、インスピレーション源をとても大事に扱っており、写真やスケッチなどを大量に集めていて、毎回のセッションはとても刺激的なものでした。

私は卵パック(イギリスでは紙のパックが主流です)を材料に紙を漉き、その上にシルクスクリーンでプリントをしていきました。

IMG_3655s

2つ目の課題はDesign Domain2016というもので、大学全体のイベントの一部として課題が与えられました。初日は全学科合同のフォーラムが催され、5つの講演会に参加しました。最終日も全学科がスタジオを解放し、ポストイットで気に入った作品にメッセージを残すイベントがありました。テキスタイル&ファッションコースにはアクセサリーを作る課題が渡され、3週間でサンプルを3つ作るという条件でした。1つ目の課題もそうでしたが、最終的なクオリティはそこまで求められず、リサーチやサンプル製作段階、商品化のイメージが評価対象です。毎週セッションはありましたが、最終日の講評はありませんでした。私はシルクスクリーンを使ってスカーフを製作することにしましたが、いろんな生地に色合いを変えてサンプルを刷ることで3週間の期間を終えました。

IMG_4112-1s3つ目の課題は2017/3/20に行われるファッションショーに向けてのものでした。

ファッション&テキスタイルコースに在籍する全員が各3体のデザインをします。短期留学生は12/16に学期を終えるため、2週間のリサーチ期間のみで終了ということになりました。

 

週に1〜4回ほどプリントクラスのテクニックワークショップや、値段決めのワークショップ、CV作成のワークショップなどがありました。ですがどれも短時間で基本部分を教わるものばかりで、毎週必ず行われる授業というものはありませんでした。

自由に制作できる時間が多く取れたので、自主制作としてカラーバリエーションの研究を行いました。

IMG_4237sグラスゴーでは小さなサンプルも含めて50枚以上はプリントしました。

自分の今後の基礎となるであろう技術を向上させることができ、大変嬉しく感じています。

 


 

 

松橋 脩造(3年)

チェルシーカレッジオブアート、ロンドン

期間:2016年9月〜2016年2月

Colour Project 10月3日~11月21日

10月3日 Colour Project 課題説明

10月6日 Tutorial 1(グループ)

10月13日 Tutorial 2

10月17日 Colour workshop

10月20日 Tutorial 3

10月27日 Tutorial 4

11月3日 Tutorial 5

11月10日 Tutorial 6(グループ)

11月17日 Tutorial 7

11月21日 提出締め切り

11月23,24日 展示会

 このプロジェクトでは2年生全員が共通して同じ課題を与えられます。それぞれがKnit, Weave, Stitch,Print, Print Plus の5つの専攻から1つを選択してその技法を用いた作品を発表します。僕はWeaveを選択しました。

 チュートリアルと呼ばれる、週一回のチューター(もしくは稀に少人数グループ)とのミーティングを中心に進めました。基本的に全員が同じ技法(例えば、絣織や捩り織などの組織)を教わることはありません。それぞれがチューターとコンセプト、配色(特にColour Projectなので)等話し合いながら、それぞれが自分にあった方法、織組織で制作を進めます。チューターとは別にテクニシャンと呼ばれる技法の指導者が織のクラスには2人おり、織組織等の具体的な技術の相談はテクニシャンと行います。10月17日には自分のカラーパレットから選択した4色を使ってパターンを作るColour workshopも行われました。

カラーワークショップ

Colour workshopでの制作物

    僕はこのColour Project で、ロンドンのいたるところにあるレンガの建物のかすれた色やひび、そのテクスチャーに注目して、時間の経過によって起こる変化をテーマに制作を行いました。ChelseaではWood, Metal, Ceramic の3種類のワークショップを学科に関わらず利用できます。僕は完成作品(8インチ×8インチ9枚)の内2枚にCeramic を用いました。

レンガ

コラージュ完成作品

完成作品(8インチ×8インチ9枚、捩り織)

 また、このプロジェクトでは作品提出後に一般に向けた展示会が行われました。

展示会

展示会の様子

   最終的に提出した物は、

織完成作品(8インチ×8インチ9枚)、Workshopでの制作物、織のデザイン画と糸計画、カラーの決定過程やチュートリアル、デザイン過程をまとめたスケッチブック、ドローイング、レンガの写真のコラージュ。

提出物

提出物

カラーパレット

 提出物

  制作に進め方に大きな違いを感じました。リサーチ、サンプル制作に割くための期間が長くとられており、毎週作品について話し合い、異なるアドバイスを受けることで自分の作品がどんどん良くなっていくことを実感できました。それは、普段短い期間で多くの課題制作をしていた僕にとって新しいことでした。このどんどん良くしていく作業を短い時間でこなすことが必要だと理解しました。また、多摩美の方が技術的な知識は増やせると思いました。残念なことに、Chelsea では完成作品は提出のみで、多摩美で毎課題行われるような講評会がありません。人数が多いからでしょうか、完成した作品に関してはクラスメイトや先生とディスカッションすることができません。

Expanded Practice 10月14日~1月16日 毎週金曜日 2h

10月14日 Materials Innovation

10月21日 Mixing up materials and processes / Torster project

10月28日 Growing materials and products

11月4日 ブログ中間発表

11月11日 Combining old and new processes

11月18日 Trend forecasting

11月25日 ブログ中間発表

12月2日 1対1チュートリアル

   Expanded Practiceは他学科の生徒と合同で行われました。多摩美でいうオープン科目といったところでしょうか。8つの選択肢から希望の科目を選択します。ある決まった時間にインターネットで登録を行うのですが、それぞれ制限人数があるため先着順でした。僕はMaterials Innovationという科目を選択し、毎週金曜日2時間その授業を受けました。内容はシラバスにも記載があるのですが、近年のプロダクトやファッションに利用されている新しい素材や技術を学ぶことです。また、毎週その日の授業内容に沿ったブログを書く課題が出されます。(提出日は2017/1/16)

  上記のように毎週異なったトピックが取り上げられます。それぞれの所持品の素材について全員で考えたり、自然から着想を得たデザインを絵に描き提案したり、クラス全員で行うワークショップも多くあり、楽しみながら素材に触れ合ったり、技術を知ることができました。2週目にはトースタープロジェクトを行ったアーティストの方がゲストスピーカーとして来てくださり、話を聞く機会もありました。

ブログ(15日完成予定)

http://shuzomaterialsinnovation.tumblr.com

 


 

 

鶴見 朋世(3年)

ヘリット・リートフェルト・アカデミー大学、オランダ

期間:2016年8月〜2016年12月

 

TXT2

IP(Individual project) Teacher: Giene Steenman

この授業では、生徒が自分でコンセプトをたて、そこから先生と共に深く掘り下げて作品へと落とし込む授業です。1番はじめの授業ではFOCUS,SENSINGという言葉から、FOCUS:自分が焦点を当てたいこと、SENSING:周りでの出来事から言葉を自分で選びそこから自分の興味と実際に周りに存在する、起きていることを比較して掘り下げていきたいテーマを探っていきました。また、リサーチに重点を置いていて、リサーチとは何なのか、アートとデザインにおいてリサーチとはと言葉自体に疑問をもたせ、クラスで話し合いをしました。

言葉の持つ強さということにすごく重点をおいていて、先生との個人ミーティングのことなどでも自分が発言した言葉の意味を聞かれ、なぜその色なのか、なぜその技法なのかと一つ一つの要素とテーマを結んでいく授業でした。また、先生と生徒の距離も近く、先生側がその生徒のテーマや興味をみて次の授業に本を持ってきてくれます。授業毎に3冊持ってきてくれ、それを初めに生徒へ本の説明などを簡単にしてくれます。自分のテーマや興味などとは関係ない本でも、新しい発見があり、とても新鮮でした。授業名からわかるように個人プロジェクトなので、大体の授業は先生との個人ミーティング、11月に中間プレゼンをクラスでし、意見交換があり、12月の講評会へ取り組むという形でした。

(12月の講評の様子)

 

MC(Material culture) Teacher: Joke Robaard

この授業では課題図書があり、二人一組で取り組むスタイルでした。課題図書は哲学、経済、道徳など様々なジャンル計5冊でした。

  1. How to live together- Roland Barthes
  2. Reassembling the Social, Bruno Latour
  3. The Craftsman- Richard Sennett
  4. Indonesian Textiles, Richard Tuttle
  5. Marx’ Coat, Peter Stallybrass

の5冊です。私は5番目のMarx’s Coat を担当しました。この本の内容は資本主義における人の物との関係性について述べてある本でした。一見あまりテキスタイル、アートやデザインとは関係のない本でなぜこれを読んでいるのだろうと疑問に感じたこともあるのですが、人と物との関係性から人とデザイン、アートとの関係性が見え、とても考えさせられる授業でした。この授業の最終的な目標は一つ下の学年と他の先生たちにレクチャーをするというものでした。レクチャーをする、プレゼンをするというのはとても大変な課題でしたが、人に伝えるために色々な工夫をパートナーと考えたことで人に伝える難しさと大切さを学べた気がします。また、パートナーがいることで様々な捉え方が生まれ視野が広がったのではないかと思います。課題図書は基本的に授業外でよみ、パートナーとまとめ授業ではプリレクチャーとしてクラスにどんな内容であったかを伝え、共有し12月のレクチャーに備えるという流れでした。

(レクチャーの様子と各々作った冊子など(左))

 

MR(Material Research) Teacher: Joost Post

ツールに触れ、使い探ることで新しい作るという課題でした。初めは身も周りにあるツールを使い同様なことができるかを試し、どのような結果が生まれるかを試しました。そこからどのようなツールを作るかを探り最終的には自分のツールを制作、またそのツールを使い方やどのようなことに使えるかなどを生徒それぞれの方法で制作しました。作品を制作している人もいれば、ビデオのメディアを持ちいている生徒もいました。この授業ではツールを通してマテリアルを捉えることで、技術、機材の縛りから解放され、自分の作り出したい形、テクスチャーを出すことや素材の活かしためのツール、技術などを作り出すことができました。普段とは違う授業のアプローチの仕方で、枠にはめることが全てではなく、そこを越えて何が見えてくるのかを実験できたのではないのかと思います。この授業で素材、テクスチャーがいかにテキスタイルにおいて視覚的にも触覚的にも重要な要素であるか再認識できたのではないかと思います。

(政策風景と実験の様子)

 

 

PA(Performance Art) Teacher: Edwin Deen

この授業では「変化」を捉え、伝えるというテーマがありそこからスタートしました。また、この授業の先生がアーティストであり、授業も独特なものでした。授業に牛乳を1パック持っていき、授業の時間を使いその牛乳を役者(擬人化させる)として表現することがありました。生徒それぞれビデオの制作、写真で表現したりしました。「変化」の捉えかたは生徒それぞれで、生徒によってはMaterial Research の授業と重ね合わせている人もいました。変化は一瞬の出来事であったりするので、どのように伝えるか、どの媒体を用いるのが1番伝わるのかとても考えさせられました。ですが、この授業を通して「変化」という小さい自分の発見を伝える難しさを感じました。伝えるということはただ単に綺麗な言葉を並べることだけでは伝えられないこともあり、自分の表現にあった伝え方があるのだと思いました。

(中間講評の様子)

 


 

 

白藤 美緒(3年)

ヘリット・リートフェルト・アカデミー大学、オランダ

期間:2016年9月〜2016年12月

 

こんにちは、冬のオランダは乾燥していて寒いです。さて少し前の話になるのですが、同じクラスの仲間で手作り寿司パーティーをしました。ここではお寿司がとても人気で、自分たちで食材を買い楽しく作って食べました。オランダではお寿司をスーパーで買う事が出来ます。他にも習字など日本の文化に興味を持ってくれているようで嬉しく思いましたし、改めて日本はとても独特な文化を持つ国であると感じました。IMG_1073手巻き寿司を作っている様子

また、先生とクラスみんなで隣国であるベルギーのアントワープにいきました。オランダからアントワープはバスで役2時間半程かかります。そこでは歴史的な建築物や美術館に行く事ができました。

課題の最終的な講評は学外のギャラリーで行われました。白くて四角い綺麗な空間での展示ではなく、廃墟のような場所で行われました。初めはその事に驚きましたが、作品の雰囲気によく合っていて、その空間によって作品がよりいっそう魅力的に見えているということに気がつきました。通常は学校で講評を行う事が多いそうなので、学外で行う事ができて良かったです。学校で講評をしていたら作品の見え方も全く違っていたと思います。また、展示は一つ下の学年の生徒と合同で行いました。そのため作品を紹介しあったり、様々な人と交流する事ができました。

今回は学期を通して主要な課題が4つあったのですが、同じ時期に全て展示を行いました。課題ごとに分けず、作品同士の関係性や全体の空間などを考え配置を決めました。初めは作品の数が場所に対して多すぎるのではないかと不安になりましたが、作った物を全て展示をするのではなく、むしろまとめていく作業が大切であると学びました。

 

IMG_65777s

ギャラリーでの展示風景

 

 

最後に、今回の留学では多くの事を学びました。外国で生活するということ、文化の違い、また考え方や価値観の違いなど、短い期間ではありましたが自分自身にとって、とても貴重な経験ができたと思います。また面白い建築やプロダクトデザインなど、オランダの魅力を知る事ができてとても良かったです。この経験を今後の制作に生かしたいと思います。

 


 

 

横井 絵里子(大学院 1年)

ロイヤル・カレッジ・オブ・アート、イギリス

期間:2016年9月〜2016年12月

 

今回は、交換留学期間に使用していた編機と、1月に開催されているWork in Progress Showについてご紹介したいと思います。

 

留学期間は、こちらの新学期に当たる時期でした。そのため今期は、これまで使用したことのなかった機材の講習をいくつか受けることができました。多摩美では、家庭用編機を使用していました。家庭用編機は針が一方向に並んでいる、シングルベッドと呼ばれる機種になります。前回のレポートでも簡単に触れましたが、こちらでは、ドビー機という針が二方向に並んでいる機種をメインに使用して、制作に取り組んでいました。

①

写真は、制作途中の様子です。

②

ドビー機では、家庭用編機で作る編み地とは異なるパターンが作れることはもちろんのことですが、円形に編む編み地を作ることも、より簡単にできます。継ぎ目を作ることなく、筒状に編むことができるので、私はこの編み方で袋状の造形を試作していました。Print

この留学期間を通しては、編機を使っていくつかの異なる素材を使って、編み地を作るサンプル制作に取り組んできました。かなり実験的になってしまった部分ではありますが、これまであまり意

識していなかった、技法と素材の組み合わせや適性を考えることができた、良い経験になりました。

 

次にご紹介するのは、日本のメーカーのシルバー精工の家庭用編機とDesignaKnitというソフトを使用した機材です。

④DesignaKnit

これは、コンピューター織り機の編機バージョン、といったようなイメージの機材です。編機自体は家庭用編機なのですが、コンピューターとつないだ状態で編み地を作っていきます。普通、家庭用編機で模様や絵柄を入れた編み地を作成する際は、パンチカードというカードを使用して、針の動き方を操作を行います。この機材は、模様や絵柄をコンピューター上で作成して、針の動きも同様に操作してくれるけれど、編み地自体を作る操縦部分は、人が動かす、といった仕組みになっています。コンピューター上でのデータ作成でデジタルシミュレーションができて、家庭用編機を使って編み地を作るので、全自動の編機より簡易的に編み地が作れます。

 

最後に、RCAでは島精機の無縫製編機を使用することも可能です。機材の操作は学生がすることはできませんが、編み地のデータを作り、技術指導者と相談しながら制作していくことができます。イメージを形にする上では、これまでに紹介したような編機を使って、試作を重ねることが重要になるということを学びました。

 

私が現在研究分野の軸としているニットは、全く機械に頼らない手編みが向いているものと、編機を使ったほうがいいものとが混在している、不思議な分野であると感じています。今回の制作期間を通して、新しいものに触れられたことは、特性を理解し、次へ向けてそれらをどうやって使うか、考えるステップとなりました。

 

1月20〜22日の3日間で、Work In Progress Showが学内で開催されています。これは、学生の研究経過を展示形式で公開しているイベントです。RCAだけではなく、先日はCentral Saint Martinsで開催されたショーを見に行ってまいりました。

写真はCentral Saint Martinsの展示風景です。

⑤CSMWIP

 

初日の前日はPrivate Reviewということでしたが、多くの人でスタジオが賑わっていました。RCA学校全体で開催されているイベントですが、学科によって参加する学年や仕組みが異なるようです。テキスタイルは1・2年生共に参加していて、各学生のテーブルを中心に、作品やドローイングなどが並んでいます。

⑥RCAWIP

このイベントでは、学科を超えての交流もありますが、外部に公開することでスポンサーやコラボレーションなどを企画する機会ともなっているようです。テーブルに並ぶ学生の作品は、見ているだけでもドキドキするくらい、力強いものばかりです。研究の経過でもあるので、これからどうやって進化していくのかがとても楽しみです。ほとんどの学生の制作風景を垣間見ることができるので、私も次の制作へ向けての刺激を受けることができています。

今回のレポートでは、WIP Showについては見きれていないため、詳しくご紹介できておりません。帰国後に改めてご報告できればと思っております。

 

 

 

交換留学発表会

1月14日(土)にテキスタイル専攻に来ている留学生4名の発表会が行われました。

 

 

Alice Thompson(アリス・トンプソン)さん(チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ、イギリス)

Daksha Salam(ダクシャ・サラム)さん(ナショナル・インスティテュート・オブ・デザイン、インド)

Katherine Garbutt(キャサリン・ガーバット)さん(グラスゴー美術学校、スコットランド)

yael harnik (ヤエル・ハルニク)さん(研究生、イスラエル)

 

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短期交換留学 中間レポート

テキスタイル専攻3年生の5名と大学院1年生の1名から、短期交換留学の中間レポートが届きました。


 

1、西嶋望(3年)(アアルト大学、フィンランド)

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西嶋修正3

 

西嶋修正4

 

西嶋修正5

 

2、木津つかさ(3年)(グラスゴー美術学校、スコットランド)

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木津修正4

 

木津修正5

 

木津修正6

 

3、松橋脩造(3年)(ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ、イギリス)

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4、鶴見朋世(3年)(ヘリット・リートフェルト・アカデミー、オランダ)

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鶴見修正4

 

鶴見修正5

5、白藤美緒(3年)(ヘリット・リートフェルト・アカデミー、オランダ)

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白藤レポート編集3 白藤レポート編集4

6、横井絵里子(大学院1年)(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート、イギリス)

中間報告-横井

 

 

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中間報告-横井

 

 

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2016年度短期交換留学 外国人留学生報告レポート

2016年度テキスタイル専攻に留学していた、外国人留学生の報告レポートが届きました。


 

Alice Thompson

ロンドン芸術大学 チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ(イギリス・ロンドン)

期間:2016年9月〜2017年1月

 


 

Daksha Salam

ナショナル・インスティチュート・オブ・デザイン(インド・アーメダバード)

期間:2016年9月〜2017年1月

 


 

Katherine Garbutt

グラスゴー美術学校(イギリス・グラスゴー)

期間:2016年9月〜2017年1月

リートフェルトアカデミー(オランダ) 交換留学生レポート

オランダのリートフェルトアカデミーとの短期交換留学を終えた、寺内智之(3年)からレポートが届きました。

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交換留学レポート

遂に4ヶ月半に渡るアムステルダムでの生活、リートフェルトアカデミーでの交換留学期間が終わりを迎えてしまいました。この生活を終えてしまったことに深い寂しさを感じています。学校生活は前回予告したUNCUTと新しく始まった授業Researchの紹介をします。

リートフェルトアカデミーでは11月に入ってすぐ、前回のレポートで紹介したUNCUTという展示会が催されました。二日間、早朝から深夜に渡って行われ、リートフェルトアカデミーの学生が如何に個性的かつ独創的で新鮮な作品を生み出しているかを物語っていました。準備の前まずにみんなで缶ビールを一杯。出品された作品のほぼ全てがパフォーマンスであり、それぞれの専攻の枠に捕われることがなく生き生きしていました。例を挙げると、私たちテキスタイル科2nd yearは、4台のモノクロコピー機を設置し、来場者の衣服や持ち物、身体等をコピーしてもらい、それを私たちが壁一面に延々と貼付け模様を構成し時間の経過に伴う模様の変化を見せる来場者参加型のライブパフォーマンスを行いました。(写真1、2は私たちのパフォーマンスの様子です)

1 2

11月後半から12月初めまでResearchという一つの雑誌を調査しインスピレーションを受けてグループごとにパフォーマンス形式のプレゼンテーションを行う授業で、オランダの最北端のWongema(リートフェルトの先生が経営する合宿施設)でパフォーマンス披露のための合宿を行いました。本番の日まで、それぞれ調査し考えてきたパフォーマンスを話し合い構成し練習を重ね、それぞれアドバイスし合いながらパフォーマンスをより良い形にしてゆきました。各グループのパフォーマンスは非常に個性的でとても魅力的でした。正直に言うと、私はこの授業について何のためにやっているのかと疑問に感じていました。しかし、より個性的でより魅力的なプレゼンテーションを行うためにとても重要なのではないかととても考えさせられる授業でした。(写真3、4は最北端の地で友人たちとの記念写真とパフォーマンスの様子です)

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リートフェルトの最後の授業の日は、Evaluation(評価の日)。一人一人タイムテーブルがきちんと作られ、持ち時間20分と一人10帖程の部屋を与えられます。そのスペースの中で作品の配置構成しリートフェルトでの成果について3人のチューターの前でプレゼンテーションを行いました。ここで面白いのがクラスメイトの作品が「ほとんどテキスタイル関係ないのでは?」と思うものばかり。しかし、彼女たちにとってはそれらの作品はテキスタイルであるのです。と言いつつ私が作ったものもそんな自由な雰囲気を受けて「ほとんどテキスタイル関係ないのでは?」という作品。プレゼンテーションを終えるとワインを片手に成績表を受け取り、打ち上げをしました。またヨーロッパに戻ってくると再会の約束をし、ヘリット・リートフェルトアカデミーでの生活を終えました。

リートフェルトアカデミーはここまで自由で良いの?という程、独創性の溢れる学校で4ヶ月間の短期の留学でしたが、私に与えた影響は非常に大きいものであるとひしひしと感じています。海外での生活する中で多くの物を見て感じ、多くの人に出会い交流し、日本にいてはおそらく出来ない非常に多くのことを経験しながら可能性や選択肢が大きく広がり、自分の目指す道を見定めることが出来た日々でした。世界には未知なる多くのことが溢れんばかりに存在し、私がオランダで経験したこともおそらくその一部分でしかないはずです。私に留学の機会を与えて下さったことに非常に感謝しています。なぜなら、現在私は、もっと世界を知りたい好奇心とその世界で光りたいという気持ちを大きくさせて頂けたからです。

2013.1.18 寺内 智之

リートフェルトアカデミー(オランダ)交換留学生レポート

今年度より始まった、オランダのリートフェルト・アカデミーとのテキスタイル間での短期交換留学プログラム。9月から4ヶ月多摩美に来ていた交換留学生のエリゼ・リトバーグに今回の短期留学について感想を聞いてみました。
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Tama Whirlwind

多摩旋風

When I came to Tokyo in September, I really had no idea what to expect. Frankly, I hadn’t read anything about  Japanese culture so I went completely blank on this adventure. My second day in Tokyo started well, when my roommate took me to the school festival of the other academy in the center. I was totally drunk, lifted on stage and danced along with the Samba band. I have no idea how we got home.

9月に東京に来た時、私はこれからどの様な生活になるのか全く予想をしていませんでした。正直なところ日本文化について前もって何も読んでいなかったので、この冒険で完全に頭の中がまっ白になりました。私の東京での第2日目、ルームメイトが東京の街中にある学校の学校祭に連れて行ってくれました。私は完全に酔っぱらってステージに上げられ、サンババンドの音楽で踊っていました。その日はどうやって家まで戻ったか覚えていません。

In Tama, I spoke to Mayu and together we made a schedule so I could attend different classes.Soon I started to realize how much knowledge and techniques Japan has in textiles. Several times I was asked under the guise of “Eliza-san, this is traditional Japanese technique, you do it!” to participate. Sometimes I became dizzy of the pace and amount of work people do. Normally I go a day or 4 to school and I have Friday, Saturday, Sunday only to cook, do laundry, drink wine and relax. But it feels really valuable to be here and learn as much as possible, and to go back with a backpack full of experiences, contacts and knowledge.I learned a lot by observing all textile students who produce the most beautiful textiles with an ease as if they eat noodles! Respect! So much creativity and skills made me really impressed.

多摩美で、吉川先生とこれからのスケジュールについて話し合い、いろいろな授業に参加する事になりました。間もなく、日本にはどれだけ多くのテキスタイルに関する情報や技術が有るのか理解し始めました。何度も『エリザさん、これは日本の伝統技術です。やってみなさい!』と授業に参加する様に言われました。皆のそのペースの早さと仕事量の多さに時々めまいがするほどでした。基本的に私は4日ほど大学に行き、金土日は料理をしたり洗濯したりワインを飲んでリラックスしていました。しかしここでの生活は本当に価値が有ると感じ、できる限りの事を学んで、帰る時にはたくさんの経験、コンタクト、知識をバックパック一杯に詰め込んで持ち帰ろうと思いました。学生達がとても美しいテキスタイルを、まるでそばを食べている時の様にいとも簡単に創り出す様子を観察しながら、私は多くの事を学びました。 尊敬!多くの創造力と技術に私は本当に感銘を受けました。

滞在レポート01

What I noticed during my stay here, is the importance of networking in Japan. Everyone knows each other, so many people I got introduced to,  many people were open to share their knowledge, that feels really warm and caring. At the same time I also had trouble with this during my stay. I’m totally not used to being part of a group. In the Netherlands people act much more individual, they can not really care what someone else does. Where I’m feeling  like a princess in this country, Tomoyuki might feel sometimes a bit unseen.

私のこの滞在で気づいた事は、日本ではネットワークを作るのが大切であるという事。皆がつながっていて、多くの人々を紹介され、多くの人々がオープンに知識を分け与えてくれる、この事はとても暖かく思いやりを感じました。同時にこの事は私の滞在の間における問題点でも有りました。私はグループの一部である事に全く慣れていないのです。オランダでは人々はもっと個人的に行動し、他人が何をしているのか気にしません。私がこの国でお姫様かの様に感じているのと反対に、トモユキ* はオランダで少し透明人間になったかの様に感じているかもしれません。

*トモユキ = エリゼと入れ替えでリートフェルトアカデミーに短期留学中の多摩美テキスタイルの3年生。

The lessons and techniques that I have followed are; Silkscreen, Batik, Shibori, Rice paste, and many things in dyeing. During my stay here, I have written a lot, and I also used words in my work.

私が受けた授業はシルクスクリーンプリント、ろうけつ染め、絞り染め、 米糊染め、そして多くの染めに関する事についてでした。滞在中、私はたくさんの事を書き綴り、またテキスタイルの作品にも言葉をモチーフに使いました。

I would like to thank everyone for making my staying in Tama a great experience! Thanks for answering my questions, explain techniques, giving materials and help with communication.  It was great and hope to see you in the future!

私の多摩美でのこの素晴らしい滞在に関わってくれた皆さんに感謝します!私の質問に答えてくれて、技術を教えてくれて、素材をくれて、コミュニケーションを手伝ってくれて有り難う。本当に素晴らしい滞在でした。またいつの日か会いましょう。

滞在レポート02

ヘリット・リートフェルト・アカデミー 短期交換留学生報告会

今年2012年度から始まった、オランダのヘリット・リートフェルト・アカデミーとの短期交換留学プログラムの学生報告会が開催されます。このプログラムはテキスタイル専攻の3年生が対象になります。報告会では、今年度の交換留学生であるエリゼ・リトバーグさんが発表をします。皆様、是非ご参加下さい。

「ヘリット・リートフェルト・アカデミー短期交換留学生報告会」

日時:2012年12月12日(水)14:30〜

場所:テキスタイル棟18-303B教室

エリゼ・リトバーグさん

リートフェルトアカデミー(オランダ) 交換留学生レポート

今年度より、オランダのリートフェルトアカデミー(テキスタイル学科)と多摩美術大学(テキスタイル専攻)の間で短期交換留学が始まりました。4ヶ月の留学期間で1名ずつ学生を交換します。今年度の交換留学生である、寺内智之(3年)からレポートが届きました。

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