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大学院教育改革支援プログラム
異文化相互批評が可能にする高度人材育成

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本学の教育理念

about
多摩美術大学の理念「自由と意力」


自由は最も尊いものである
—美術は自由なる精神の所産—
この建学の心を守る路程が多摩美術大学の歴史である
自由の校是は、与えられたものではなく課せられたものなのだ
しかし 意力の併起がなければ自由は手段にすぎない
意力によって自由は生まれ
自由によって意力は育まれる
自由と意力
ひとくみの言葉は、学内に深沈として流れる美しい河である
今、世界は憎悪の連鎖に病んでいる
創造することは返答である
過去に、未来に、そして何より現在に
今日の多摩美術大学の姿は
現在への返答なのだ

多摩美術大学大学院美術研究科の概要

about
本学の大学院美術研究科は、1964 年に私立美術大学最初の大学院として設置され、以来、芸術創造に携わる人材を育成する使命と機能を果たしてきました。院生は、美術やデザインの知識と技能をさらに深め、豊かにして、より高度な作品への結実を目指し、創造活動の源である自由な創意の表現と独自の能力の開発に全力を傾け、独立の道を歩むこととなります。


しかし、本来の芸術活動が開かれた場で行われる文化活動の一環としての役割を担っている限り、現今の科学技術の発展による急激な社会状況の変化の影響は避けられません。アーティストもデザイナーも、単なるスペシャリストとしてこれまでの個々分立した狭い視野のなかにのみ閉じこもっていることは許されず、むしろ進んで自分の境界を超え、ほかの芸術ジャンルとの相互関連と交流に、開かれた場を求める必要に迫られています。


これからの芸術活動は、芸術作品の創出のみならず、自己を取り巻く芸術世界の革新をも同時に視野に入れてこそ、はじめて自己の作品に未来を見据えた芸術性と学際性や国際性のグローバルな視点と要素を付与する、開かれた芸術作品の創出が可能となります。その理想のさらなる具体化と充実化に向け、大学院は毎年多くの外国人留学生を受け入れて国際交流の機会の多様化を図っています。また1995 年以降、昼夜開講の教育制度を採用、就労者を含む社会人の美術志望に幅広く応える体制を整えています。


これまで大学院美術研究科修士課程において、芸術創造に携わる人材を育成する使命と機能を果たしてきた本学は、2001 年、美術分野の教育研究のさらなる発展に向け美術専攻の博士後期課程を開設しました。このことにより、従来の修士課程は博士前期課程(絵画専攻、彫刻専攻、工芸専攻、デザイン専攻、芸術学専攻)となり、さらに3 年間の博士後期課程(美術専攻)において高度の専門職、研究者を育成することになります。

高度人材育成に向けて

about
多摩美術大学学長
清田義英



創立以来70 有余年の歴史をもつ本学は、「自由と意力」を理念として、美術とデザインの創作研究を実践し、美術教育の在り方を絶えず探求してきました。

1964 年、専門性を深め同時にジャンルを横断できる柔軟な人材の育成を目指す博士前期課程が開設され、2001 年には、専門性を高次のレベルに引き上げ、創作力と理論を兼ね備えた総合的な芸術家、研究者の育成を目指す博士後期課程が開設されました。

本学では美術国際交流に関する協定を、中国、韓国、フィンランド、タイ、米国の7 大学と結んでいます。
協定校間では、共同展の開催や交換留学生の派遣・受け入れの交流を図っています。

今回、講評会の国際化による高度デザイン人材の輩出を目標に掲げた本学教育カリキュラム「異文化相互批評が可能にする高度人材育成」が、文部科学省の大学院教育の実質化を推進することを目的とした「大学院教育改革支援プログラム」に採択されましたことは、大変光栄に思っています。この好機を大いに活かし、美術とデザインの創作研究のますますの充実発展を図っていく所存です。

実施にあたっては、関係教育機関の皆様のご理解・ご協力が不可欠であります。また国内外の多くの研究者、学生の皆さんにもご参加いただき、すばらしい成果へと結びつけたいと願っております。よろしくご協力をいただけますようお願い申し上げます。

大学院教育で私たちが目指す新しい取り組み

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—アート&デザイン国際講評会の実現に向けて—
多摩美術大学大学院 美術研究科デザイン専攻 教授博士(経営学)
International Art&Design Critiques Committee運営責任者
CO-COREプログラム代表

岩倉信弥


このたび多摩美術大学大学院( 博士前期・後期課程)は、文部科学省の競争的補助金事業である「大学院教育改革支援プログラム」の採択プログラムに選定されました。

私たちが日頃取り組んでいる教育プログラムが高く評価されたと言うことであります。大変光栄に、うれしく思っています。

私たちの教育プログラムは、「異文化相互批評が可能にする高度人材育成」と名称しております。加えて副題で具体的に「閃きを誘発する国際講評会の実現」としました。

講評会というのは、私たちにとってなくてはならない大変重要な教育的節目です。学生は講評会に向け作品や研究に磨きをかけ、指導教員や関連学生の前でプレゼンテーションを行います。それまでは自分の中で組み上げ、熟成してきたものをいきなり人目にさらすわけですから、彼らの緊張感は手に取るようにわかりますし、また、その「本番」を経験することで彼らはひとつ大きくなれるのです。

講評会は、基本的に健全な批評の場です。

共感もあれば疑問もあります。予期せぬ批判もあるでしょう。それをはねのける発想や工夫に結びつくでしょうし、また同期学生の言葉から、稲妻のようなインスピレーションが舞い降りてくることもしばしばあります。だからこそアート& デザイン領域における講評会は、大学院生の人間成長に欠かすことができない重要な場なのです。

前後しますが、少し概略的なお話しに戻らせていただきます。私たちの大学院教育は、大きくアートとデザインの両領域にまたがっており、その両研究分野が、専門性を構築するとともに、双方が刺激をし合い、より刺激に満ちたシナジー効果を生み出すというきわめて有効かつ、高度な構造を持っています。言うまでもなく、専門教育というものは縦軸の流れを持ち、その中で厳しい教育課程をひとりひとり学生が登山をするように一歩一歩あゆみを進めるものです。

しかしながら同時に、教育というのはそれだけでは十分ではありません。人とのふれあいや、私たちの教育現場で言うならば、展覧会や研究会への参加、自主的な発表の場を持つことなど、人間的な幅を身につけ、豊かに深めてほしいという、学生個人個人の成長に期待する面も持っています。また、予期せぬ作品、予期せぬ人との出会いがもたらす瞬間的な創造というものも、人間成長には大変重要な要素です。
私たちは、これを「横軸」と呼び、アート& デザイン教育には欠かすことのできないものと尊重してきました。

講評会は、私たちにとってもっとも重要で魅力的な「横軸」であり、「縦軸」との交点であります。この「横軸」を重視した上で生まれる交点を、もっともっと機能的に活用したいと考えている最中の、補助金採択でありました。私たちの地道な日頃の取り組みが国によって評価されたわけですから、これほど喜ばしいことはありません。

私たちはこのプログラムの中で、大きく二つのことをしたいと思っています。ひとつは、世界を舞台にした「アート& デザイン国際講評会」の立ち上げと実施。

詳細は本編に譲りますが、私たちと同じく講評会を中心に横軸教育に取り組んでおられる大学院は全世界にたくさんあります。私たちは、その中のいくつもの教育機関をおたずねし、学生主導型・学生同士の活発な「国際講評会」を実現したいと考えているのです。

もうひとつは、世界中の学生がここに参加してほしいという願いを込めて、「クリティカル・ノート」というアーティスト・インデックスを、私たちだけでなく、世界中の学生とともにインターネット上に作り上げていきたいと思っています。国際講評会本番までに、双方の学生たちの作品を事前に知り、知識を深めておくことができます。また、このデジタル・ノートは本番のプレゼンテーションでも大変有効に活用されることになるでしょう。

もちろん、国際講評会とクリティカル・ノートの教育効果というものを私たち教員は十分注意深く設計していかねばなりません。そのために、早期に世界中の大学院教員、研究者をメンバーとした研究会を実現し、十分検討していきたいとも思っています。

私事で恐縮ですが、本学を卒業後ホンダという企業にあって、一デザイナーから経営陣の一人として商品担当役員を務める中で、さまざまなレベルの「評価会」が、私を育ててくれたと考えています。高度な決断の場面、異質な意見との戦い、国内にとどまらず海外の消費者との志向の違い、こうした自分以外のレベルや考え方の異なった人たちとの触れ合いや触発が、私の能力向上に大変役立ちました。

このような経験を通じ、この度の教育プログラムには強い思い入れがありますとともに、ぜひ今の若い学生といっしょになって実現していきたいと決意を新たにしているところです。

最後になりましたが、私たちはこの取り組みに「CO-CORE」という名称を与え、親しんできました( ココアと読みます)。飲み物のココアという温かいイメージもありますし、「共に・中心である/ 中心を作る」という意味を含めたCO-CORE でもあります。教育プログラムの総称としてもこのCO-CORE を引き続き使っていくことを先日決定し、より一層親しみを感じているところです。

私たちはこのパンフレットをメディアとし、これから世界中の大学院、教育機関に呼びかけていこうと思います。
みなさんのご関心をいただけましたら、またご参加をいただけましたら、これほどうれしいことはありません。よろしくお願いします。

CO-COREとは?

about
CO-CORE
ココア
共に・中心である/中心を作る


多摩美術大学大学院(博士前期・後期課程)「異文化相互批評が可能にする高度人材育成〜Art & Design 国際講評会の実現」プログラムの総称。2007 年、文部科学省の競争的補助金事業「大学院教育改革支援プログラム」に採択された。
大学院所属の実行委員会「インターナショナル・アート&デザイン・クリティーク・コミッティ」を中心に実質化を図り活発に活動している。


研究リーダー:岩倉信弥教授(美術学部生産デザイン学科プロダクトデザイン教授)




お問い合わせ・連絡先:
多摩美術大学大学院 Room CO-CORE
電話:042-679-5707(直通)
E-mail : co-core@tamabi.ac.jp




2008年度の活動計画(オーバービュー)
  1. Art & Design 国際講評会の実施(海外提携校3校を訪問)
  2. Art & Design 国際講評会(多摩美術大学で開催。海外提携校5校から優秀な学生を招聘)
  3. クリティカルノートの開発。開始と授業内での活用。その充実
  4. 上記教育プログラムの実質化
  5. コミッティの活動と教育プログラムへの展開
  6. 出版物作成





2007年度の活動(オーバービュー)
  1. 文科省の競争的補助金「大学院教育改革支援プログラム」採択。CO-CORE(より充実した内容で)立ち上げ。コミッティ立ち上げ
  2. 約2週間に一度の割合でCO-COREミーティングを開催。実行プランの検討など
  3. ルームCO-CORE(CO-CORE研究室)オープン
  4. カリキュラム改変、整備に着手
  5. 海外提携校と、Art & Design 国際講評会の開催可能性をテーマに討議
  6. 国内交流校と同上協議
  7. 異分野教育機関と同上協議
  8. 大学院生専用PukiWiki開発
  9. 第1回CO-CORE研究会
  10. 年次報告書