2010.01.27
卒業生だより -兵野涼子さん-

卒業生だより」の第2弾です。

2009年に卒業した兵野涼子さんの卒業制作がWallpaper*のWEBサイトに掲載されました。
世界各国の美術・デザイン学校の卒業制作が紹介されているなか、兵野さんの卒業制作も選ばれました。

今回は兵野さんに卒業制作の紹介や思い出をお話ししていただきました。

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(1)卒業制作の作品を紹介してください。

泡や雪のように繊細で美しい白色を表現したい。
この思いから、光の乱反射を利用したパーティションを作成しました。
光の乱反射によって生まれる「白色」を形として表現することがこの作品のコンセプトです。

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この作品は、アクリルに泡のイメージから抽出したグラフィックパターンをレーザー加工で刻み込んでいます。複雑な乱反射を作り出すためにアクリルをレイヤー状に5層重ね、距離感や浮遊感を演出しました。


Deepenでは造形と密接に関わった色彩表現をテーマに、構造色や光の乱反射から
生まれる白色など顔料や色素以外の「色」を研究しました。

そこから、光の乱反射によって白色に見える素材の収集、サンプル作成などを経て
レーザー加工での表現方法を模索していきました。


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(2)卒業制作で苦労したことや良かったことなど思い出を教えてください。

一番苦労したのは構造です。

なにしろアクリルの総重量が70kgもありましたので、私一人では知識不足のため
物理的な強度や構造を考慮したデザインをイメージすることができませんでした。

そのため毎日工場に行き、形のイメージやコンセプトを伝えながら作品にとって
最も適した構造を職人さんと一緒に模索しました。

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自分が理想とする素材や技術にチャレンジ出来たこと、これが一番良かったことです。
通常の課題では入手しやすい素材を用いて制作しますが、卒業制作では理想の素材を
惜しげも無く使うように心掛けました。

その為、加工方法や素材など多くの知識を得ることができ、加工方法に自分なりの工夫や
こだわりを取り入れることが出来ました。

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(3)これから卒業制作に取り組む後輩たちに向けてメッセージをお願いします。

卒業制作は、4年間一緒に頑張ってきた仲間と取り組む最後の課題です。

同じ思いを胸に抱く仲間と作品を作り出す経験は、なかなか出来るものではありません。
卒業制作自体は個人制作ですが、まずこのことを大切にして欲しいと思います。

あとは諦めないこと。デザインに、時間に、自分自身に。

理想とするデザインを実現する事やモチベーションを維持するのはとても難しいことですが、
諦めずに一歩一歩積み重ねていって下さい。

体力のあるデザイナーになることが、社会の中では大切なのかな、、
と最近、私は思います。

思い通りにいかないこと、自分に歯痒さを感じることは沢山ありますが、
諦めずに進む事が何よりも大切だと思います。

頑張って下さい。



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