前野智彦 MAENO Tomohiko

1977年広島生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。
2009年より構想計画所として活動。多摩美術大学美術学部芸術学科非常勤講師。

活動紹介
2009年より構想計画所として活動。構想計画所は前野智彦が所長を務める「複数で形成された単数の緩やかな纏まり」=活動体で、構成員はプロジェクトごとに複数の表現者で組織される。また、各プロジェクトとゆるやかに関連するレクチャーやシンポジウム等を並行して多数企画している。
「人間は自らが棲まっているこの世界を無意識のうちに、人間にとっての意味や目的、あるいは自我や主体といった整合性や一貫性を軸に理解しようとするが、世界は常に人間に無関心で無関係であるかのような出来事の続起に満ちている」このことを前提に出発する構想計画所は、整合性や一貫性に回収できない/されない世界、あるいは人間にとっての意味や目的、自我や主体すら崩壊させてしまうような出来事を、無人島という人間のいない世界、あるいは島という自然の力動が生み出す不安定な大地の生成過程へと、人文学(人文科学)的視点とともに独特の仕方で結びつけることで、人間がこの世界に棲まうことをさしあたり可能にしている「なにものか」を発見し、人間的な営みである芸術のフィールドから発信している。

構想計画所の主な個展
2018 「想像力の転回」(GALLERY HASHIMOTO /東京)
2016 「離人/島 ―人間よりも前から来る、あるいはその後へと向かうものー」(gallery COEXIST – TOKYO /東京)
2014 「Holt – 雑木林を巡る哲学と美術と出来事-」(小平中央公園脇の雑木林/東京)
2010 「更新に憑く- 可塑的な無人島-」(AKIBATAMABI 21 /東京)

構想計画所のグループ展
2017 「引込線2017」(旧所沢市立第2学校給食センター/埼玉)
2013 「Impact 8 – International Printmaking Conference」(Duncan of Jordanstone College of Art & Design /イギリス)

構想計画所の主なレクチャー・シンポジウム・ワークショップ等
2016 レクチャー「絶滅の哲学- レイ・ブラシエ『ニヒル・アンバウンド』から出発して-」ゲスト:星野太(美学・表象文化論)
2015 レクチャー「潮間帯の経験論」ゲスト:平倉圭(芸術論・知覚論)
2010 シンポジウム「可塑的な無人島」 ゲスト:國分功一郎(哲学)・千葉雅也(哲学・表象文化論)