「もの」の新たな秩序を求めて──「イメージの力──国立民族学博物館コレクシ
ョンにさぐる」展について、artscapeレビューを掲載しております。
2014年04月15日号
http://artscape.jp/focus/10098363_1635.html
『イメージの力』展は、「国立民族学博物館コレクションにさぐる」と付されたサ
ブタイトルからも明らかなように、大阪の国立民族学博物館が収蔵している「民族
」資料を、東京の国立新美術館で「芸術」作品として展示する、という試みである
。資料なのか、作品なのか。あるいは、学の対象となる「民族」なのか、表現の主
体となる「芸術」なのか。今後多くの議論が引き起こされる予感とともに、しかし
、まずは現前に出現してくる「もの」たちの存在感に圧倒された。近年、これほど
の力を発散する「もの」たちが、その場を訪れた観客たちに向かって迫ってくる展
覧会は稀であろう。
イメージの力──国立民族学博物館コレクションにさぐる
会期:2014年2月19日(水)〜6月9日(月)
会場:国立新美術館