私たちは、「家具」「インテリア」「住まい」「建築」「公園」「都市」などをデザインします。私たちはこれらを「空間」とよんでいます。デザインされた「空間」が、私たちの手を離れ、人々の手に渡り、生活の一部となって、時には風雨に晒されながら時間を経て、「環境」となると考えています。「環境」になるまでしっかり見届ける「愛」と「責任」が必要といえるでしょう。まずは、常識や価値観といった人為的な要素、かたちにならない抽象的なことがらを分析し、一方で、肌ざわり・居心地などの身体感覚、重力、時には台風や地震といった自然界の営みにも、いつも五感を研ぎ澄まし、開いていなければなりません。 「環境」という現実に対して、「光」「素材」「構造」をリアルなスケールにおいて体感し、プロポーションやバランス、色彩の感覚をたよりに「空間」をデザインすることで、「人々を豊かに、幸せにする仕事」といえるでしょう。