FACULTY > 武松 幸治
環境を変換させる装置として建築を考え始めてから、30年が過ぎようとしている。様々なデザインの構築物を提案してきたが、デザインを提供した事業が終了した段階でそれは全て産業廃棄物に変わってしまう。
精神的に豊かな生活環境は提供できたが、地球環境に対しては疑問が残る。2009年より全ての計画に対して、二酸化炭素削減効果がある木材を建築の主要構造部に採用し、地球環境に配慮した建築の推進を目指している。持続可能な環境をどのようなデザインで創り出して行くのか、デザインのみを考えるのではなく、全ての物事を俯瞰して考えるべき時代が来ている。
1963年長崎県波佐見町出身。多摩美術大学美術学部建築科卒業後、株式会社ユニテ設計・計画入社。1991年にE.P.A環境変換装置建築研究所一級建築士事務所を設立。自給自足型の建築をコンセプトに設計活動を開始。建築の世界にとどまらず、内装設計、美術展等の会場構成、プロダクトデザインも多く手がける。近年では環境配慮型建築のプロジェクトも多く手がけ、壁面緑化システムの構築や、地域産材を使用したハイブリットCLT(Cross Laminated Timber)の開発を通じ環境を変換させる装置としての建築を実現させている。近年は大規模木造建築に力を入れ、非営利公益法人不燃化技術研究組合などを設立し、耐火性能のある都市の木造化に取り組んでいる。
1992/COVAMOC BUILDING(東京) 2002/TRANS BUILDING(東京) 2004/CINEMA TWO(東京) 2008/ALBA N BUILDING(東京) 2012/South WOOD(神奈川) 2014/武雄PROJECT(佐賀) 2015/群馬NORNスキー場管理棟(群馬) 2016/新豊洲Brillia Running stadium(豊洲) 2017/恩納村子供の森保育園(沖縄) 2018/森林総合研究所(熊本)
1991/東京建築士会 平成7年度住宅建築賞 2007/D&AD GLOBAL AWARDS 2008/ASIA PACIFIC INTERIOR DESIGN AWARDS 2010/D&AD GLOBAL AWARDS 2017/GOOD DESIGN賞 2018/BCS賞 2018/DFA Design for Asia Award 2018 Grand AWARD 2018/FRAME AWARD ノミネート 2019/2019年日本建築学会賞(作品)等。