2020油画技法講座パフォーマンス
Performance class by TAU Oil Painting Course
ー2020年5月末、7月に至ってもなお、コロナ禍による学生さんの正常な登校は想定できないー そんな見通しとともに技法講座開催の可否についての話し合いが持たれました。
技法講座とは、もともとは絵画学科で古典技法(フレスコ画やステンドグラスなど)を夏期休暇前に二週間で学ぶ集中講座です。今では少しずつ改変され、2004年からはパフォーマンスもその一つとなり、今年はオンラインで開講する運びとなりました。
人が集まること自体が難しいこの状況は、ダンスや演劇、パフォーマンス、身体にまつわる全ての表現にとっては未曾有の事態であり、それらにかかわる全ての人たちが新たに直面し、かつ、まだ新しい方法が確立できていない状態です。そういうわけなので、実は、たかがひとつの美大の講座であろうとも、新しい答え、ないしは新しい問いの立て方にたどり着いてしまった場合、期せずして歴史の先端にタッチできてしまうかもしれないという希望と少しのヒリヒリした怖さがありました。
講座は一・二年生対象です。今年の一年生に至っては一度も登校さえしたことがなく(人によっては最後の「登校」は高校だったわけです)、今もstay homeを続けています。今回は、そんな状況下ゆえに、授業も発表場所もオンライン上に設けました。このコロナ禍で会議や授業、飲み会のために急速に一般化したZOOMをあえて使用し、7月25日13:00―ライブ中継、その後8月30日までこの場所にアーカイブを残すことになっています。
ZOOMを覗くと、いまだにstay homeしている彼女ら彼らがいます。彼女ら彼らが舞台としているのは「個人的にみえる風景」ではなく、実際に睡眠をとったり考え事をしたり、好きな人を思い描いたりする、まぎれもない「個人の場所」です。互いに接触しない、いや、実際に会ったことさえない、部屋に一人でいる彼女ら彼らが自分たちの「現在」を語りだし、それがZOOMやインターネットのアルゴリズムをかろやかに経由し広大な土地をつたい、あなたが見ているこのスクリーン上につぎつぎと生成されて、ある種のひそやかな感染をひきおこしていく。その光景はまさに「身体的な」保証をたずさえた新しい「セカイ系」、仮に「新セカイ系」とさえ呼べるのかもしれません。それを目撃したあなたにおこる身体的な反応はどのようなものでしょうか。
実は、発表の形式や方法、ウェブサイトを作ること、発表の間にトークを挟む構成など、それらも全て講座途中のやりとりによって決めました。ですので、大げさではなく依頼から納品までたった3日とか4日にもかかわらず、皆さん揃ってご快諾いただき、それぞれに丁寧な大人のお仕事をしていただきました。この場をお借りしまして本当に感謝申し上げます。
同じように依頼からご出演までたった4日というスケジュールにも関わらず、美術家の堀浩哉さんも濃密なお話をしていただきました。収録した1時間半のフルバージョンをページの下の方に貼り付けておきますので、ぜひご覧になってください。
2020年7月23日
技法講座パフォーマンス非常勤講師
雨宮庸介
朝倉亮
Asakura Akira
伊倉大晴
Ikura Taisei
ダンディ(大塚 昴)
Dandy(OtsukaSubaru)
小林成実
Kobayashi Narumi
志田明彦
Shida Akihiko
玉城遥平
Tamaki Youhei
戸邉祐希
Tobe Yuki
支倉桃花
Hasekura Momoka
ハタヤマタツル
Hatayama Tatsuru
林空杏
Hayashi Soran
平野夏子
Hirano Natsuko
藤井倭
Fujii Yamato
前垣裕音
Maegaki Yune
牧野優希
Makino Yuki
守月ひかり
Moriduki Hikari
薮内るりこ
Yabuuchi Ruriko
青山由佳
Aoyama Yuka
宇佐美 妃湖
Usami Kiko
海川花菜
Umikawa Kana
太田皓一朗
Ota Kouichiro
澤田結菜
Sawada Yuna
白川真吏
Shirakawa Mari
新保花奈
Shimbo Kana
菅沼緋奈子
Suganuma Hinako
鈴木花音
Suzuki Kanon
附木優美
Tsukegi Yumi
あ(a_bi_to)
a_bi_to
戸奈さくら
Tona Sakura
冨田真歩
Tomida Maho
仲地亮介
Nakachi Ryosuke
原銀河
Hara Ginga
兵頭菜奈
Hyodo Nana
山本朱音
Yamamoto Ayane