学内のこと

2022.11.14

淺井裕介「野生のドローイング-軌跡の刻印-」


本学油画専攻非常勤講師 淺井裕介の特別授業が開催されます。

併せて、特別講師 鈴木ヒラク氏をお呼びし、特別講義を行います。

 

「野生のドローイング-軌跡の刻印-」

会期:2022年11月14日(月)~ 11月26日(土)

休廊:日曜

会場:多摩美術大学八王子キャンパス 絵画東棟イイオホール2階

 

イベント一覧 ↓

■淺井裕介/石田尚志/栗原一成 公開共同制作

11月14日 14:00-15:00 イイオホール2階

■淺井裕介/学生 公開共同制作

11月16日、22日、23日、26日 イイオホール2階

10:00-12:00 空間制作/フリータイム

13:00-16:00 対面によるドローイング(26日のみ10:00-12:00)16:00-16:30 1日のまとめ

■淺井裕介/鈴木ヒラク 特別講義「野生のドローイング2022」

11月15日 14:40-16:10 レクチャーAホール

      16:30-18:00 イイオホール1階

 

 

淺井裕介 特別授業 野生のドローイング -軌跡の刻印- 

 

2019年から3年間、学校の敷地の様々なところで「今この場所で描くこと」を中心とした、学生教員入り混じる形での参加型の特別授業を行ってきました。昨年は息をしていない時だけに線を引く無呼吸の蓄積を「呼吸を覆う」と題しイイオホールで試み、展示を作りました。おそらく最後の特別授業になる4年目の今年は15日に作家の鈴木ヒラクさんを招いたイベントをするとともに、同じイイオホールを使いこれまでの少しの振り返りをしつつ、一対一でのドローイングによる対話を試みたいと思います。 描くものはひとまずなんでもいい、鉛筆であれ、筆であれ、その辺の埃や血や食べ物だっていい、支持体も壁でも紙でも、机でも体でもいい、手に持ったものを振りかぶり振り下ろす、さっきまで指先にあったそれが、別の場所へ移動する、さっきまで真っ白だった目の前の壁や紙の上にはその痕跡が刻印されている、そこになかったのもが生まれる。この不思議さ、恐ろしさ。絵を描くことは結局はその繰り返しです。2.30分の短い時間の連続の中で、空間を作り、描くことを可視化/考察していきます。実際に描くのは基本一対一ですが、実は描いている人の所作や、痕跡の中に何を見ることができるかがこの授業の大事な部分だったりもします、学生の皆さん、先生方、多くの方の参加はもちろんのこと、ぜひ多くの方の見学/お手伝いもお待ちしています。

 

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淺井裕介

https://www2.tamabi.ac.jp/yuga/faculty_member/486/

 

鈴木ヒラク
1978年生まれ。アーティスト。東京芸術大学大学院修了後、シドニー、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどの各地で滞在制作を行う。ドローイングと言語との関係性を主題に、平面・彫刻・映像・写真・パフォーマンスなどから、ドローイングの概念を拡張するような制作活動を展開している。これまで金沢21世紀美術館(2009年、石川)、森美術館(2010年、東京)、ヴロツワフ建築美術館(2015年、ポーランド)、銀川現代美術館(2016年、中国)、アーツ前橋(2017年、群馬)、MOCO Panacée(2019年、フランス)、東京都現代美術館(2019–2020年、東京)など国内外の美術館で多数の展覧会に参加。2016年より現代ドローイングの実践と研究のためのプラットフォーム「Drawing Tube」を主宰。音楽家や詩人らとのコラボレーションも数多く手がける。主な作品集に『GENGA』(2010年)、『SILVER MARKER―Drawing as Excavating』(2020年)などがある。現在、東京芸術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス准教授。
www.hirakusuzuki.com