主催:芸術学科 映像文化設計ゼミ 共催:IAA(芸術人類学研究所)
当研究所・特別研究員で芸術学科非常勤講師の宮田浩介氏による「多くの学生達にこの作品を見てもらいたい」という熱意と、芸術学科・映像文化設計ゼミの西嶋先生のご協力により、纐纈(はなぶさ)あや監督を招いての上映会とトーク会が開催されました。
昨年度の第2回「土地と力」シンポジウム『実りの食卓』では、映画『ある精肉店のはなし』が上映されて間もない纐纈監督にVTRゲストとして出演いただいた関係もあり、当研究所のスタッフも思い入れがありました。上映後には、まるで周囲を照らす太陽のような笑顔の纐纈監督が登場され、映画にまつわる創作の決意や裏話などを披露していただきました。会場の学生達からも、次々と質問があがり、作り手と受け手という関係性を超えて、共に考え、思いをめぐらす良質な時間の交流となりました。
■日 時 : 2015年11月27日(金)16:30開演(16:15開場)
■上映場所 : 多摩美術大学 八王子キャンパス 芸術学棟311教室
《作品説明》
『ある精肉店のはなし』 纐纈あや 監督/2013年/108分
大阪府貝塚市で江戸時代から7代にわたり家族経営で精肉店を営んできた一家。理不尽な差別を受けながらも牛の命と正面から向き合ってきた家族の姿を『祝(ほふり)の島』の監督が描く。
《ゲスト》
纐纈(はなぶさ)あや監督:東京生まれ、自由学園卒。2001年写真家・映画監督の本橋成一のポレポレタイムス社に入社。本橋監督の映画製作に携わった後、2010年、原発問題を描いた『祝の島』で監督デビュー。
《トーク会でのお裾分け》
上映後のトークでは、纐纈監督の屠場での体験をお話しされ、「北出さんご一家が働く屠場には温度がありました。決して無機質な機械的な作業ではなく、『いのち』をいただくことに対しての真摯に向き合う姿がありました。」と最初の撮影時を振り返るお話がありました。
また、「わたしは、過去数十年間、この命をいただく瞬間を無自覚に人にゆだねてきたんだと思いました。」という初期の動機から、屠場をテーマとした映画を作ろうと決心されたこと、そして、これまでの映画制作ではタブー視されてきた「動物死の問題」や「差別の問題」に対して、ご自身の考えをお話しされながら、映画に出演された「北出さんご一家と北出さんの周りにいらっしゃる方たちと一緒につくりあげました」とおっしゃってたことが印象に残りました。
今年は映画『ある精肉店のはなし』の公開2週年を記念し、東京を皮切りに神戸でも作品上映があるそうです。今後、DVD化の予定はなく、監督自らが上映活動をしつつ、劇場公開を展開していくとのことですので、ぜひ、この機会に下記上映会にてご鑑賞ください。映画だけでなく、纐纈監督のトークも併せて必見です!
【上映情報】
★ポレポレ東中野 (Tel:03-3371-0088)www.mmjp.or.jp/pole2/
日時:2015年11月28日(土)~12月4日(金) 14:40 ~1日1回上映
料金:1300円均一(高校生以下は500円)
※11/29(日)上映前14時〜北出精肉店の焼肉販売あり!
※11/29(日)上映後 纐纈あや監督舞台挨拶あり
※12/2(水)日本語字幕版上映
★神戸アートビレッジセンター
(Tel : 078-512-5500) http://kavccinema.jp/lineup/5525
日時:12月2日(水)~12月6日(日)
12/2(水)13:10~
12/3(木)16:25~
12/4(金)11:30~ ♥ママパパ歓迎
12/5(土)17:50~ <英語字幕付き>
12/6(日)15:15~ <日本語字幕付き>
★後楽園・見樹院 (Tel : 090-2534-4561/食といのちを考える会 滑川)
東京都文京区小石川3-4-14
日時:12月6日(日) ①12:30〜 ②16:30〜
※各回ともトークあり
▼詳しくはこちらから、この機会をお見逃しなく!!