セミナー『装飾の美術文明史~ シノワズリーとロカーユ装飾』
(朝日カルチャーセンター新宿教室 美術講義)
講師 鶴岡真弓(芸術人類学研究所所長)
2013年11月30日(土)13:00-15:00 有料
「今回はロココ時代に流行した中国スタイル「シノワズリー」と「ロカーユ」装飾についてお話します。18世紀、絶対王政確立後のヨーロッパで中国陶磁器が大流行し、王侯貴族富裕層は競って蒐集し、宮殿や館を中国の装飾品で満たしました。中国趣味は漆器、家具、建築、絵画、庭園装飾などにも展開します。アシンメトリー(非対称)の構図は、ルネサンス以来ヨーロッパの視覚芸術を規定してきた幾何学的な左右対称のシンメトリーの思想に風穴を開けました。またこの時代の室内装飾は貝殻や人造洞窟の縁を連想させる曲線、変化流動するフォルムと左右非対称が特徴とするロカーユ(仏語の「ロク」(小石・岩)から)で飾られ、この様式は後にロココと呼ばれました。一つ前のバロック装飾から繋がるものです。ロカーユとシノワズリーがどのように結びついたか、ロカーユの持つ自然観や非対称性について、時代背景と共に深く考察していきます。」
(古来より人間は神々への祈りや自然に対する畏敬の念を「装飾文様」に託しました。ユーラシア大陸西端の「ケルト渦巻」から「イスラームのアラベスク」、「ヨーロッパ近代のアールヌーヴォー」、「極東・日本から発信されたジャポニズム」まで、細部にやどる「装飾の世界」をシリーズで旅する講座です。)(リーフレットより)
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