インスクリプトより港所員の著書『現代色彩論講義──本当の色を求めて』が発売されました。
タイトル: 現代色彩論講義──本当の色を求めて著 者: 港千尋発 行: MEI発 売: インスクリプト刊 行 日 : 2021年7月27日※発売日は地域・書店によって前後する場合があります頁 数: 256ページISBN : 978-4-900997-91-2書籍情報 : インスクリプトウェブサイト
色彩世界への新たなガイドブック 自然の色とスマホの色、そしてプリントされた色、微妙に異なる色調のいったいどれがいいのか悩むとき、現代人は無意識のうちに「本当の色」が気になっている。感情を動かし、音や味にも影響しながら好感度をあげるのは、「本当の色」だろうか、それとも「映える」色だろうか。色の文化人類学から美術、建築、都市計画そして文学や音楽まで、分野を横断するダイナミックな旅をとおして、読者をはるかな虹の地平へと誘う。パンデミックに揺れる時代に、「より良い生活」とは何かを想うすべての人へ向けた、新しい色彩論の登場である。 |
【目 次】
はじめに
第一章──色のはじまり
色の発生/六〇年代カウンターカルチャーから/色による歴史/自分の色/ゴブラン織り
第二章──自然の絵の具
虹の浜辺から/オーカーが生まれる場所/洞窟へ/手形の謎
第三章──記号としての色彩
ボードリヤールの色彩論/流行色について/ブルーの街/ブルーマーブル
第四章──破片に映る歴史
より良い生活とは/セント・アイヴスへ/破片からの創造/ローカルの価値
第五章──退色の美
紅葉のメカニズム/退色とノスタルジー/マリンブルーについて/ジーンズの色/エイジングの美学
第六章──TOM MAXとグレーの探究
TOM MAXとは誰か/色のデザイン/迷彩という色/グレーの探究/コンクリート/新しいジャズと画面
第七章──色の社会
芸術祭と色彩/ブレグジットと街の色/色彩と景観/フランスの色/色は社会的である
第八章──パブリック・パレット
東海道の車窓から/景観と表現/景観と法律/歴史の色彩/景観色彩と履歴
第九章──言葉の色
白と白/マンセルの表色系について/色の名前/アメリカンカラーとホワイトハウス/色彩のコンセルヴァトワール/フランスの色景
第十章──虹の音楽
音色とトーン/共感覚の世界/かさねのテクニック
第十一章──雑音の創造性
ノイズの風景/ノイズ音楽の誕生/ノワーズの風景
第十二章──本当の色
ダークマターをめぐって/黒さとは/色の浜辺から
注
参考書