中央公論新社から港千尋所員の著書『風景論 変貌する地球と日本の記憶』が発行されました。
驚異的なテクノロジーの進化によって、どんな遠い場所の様子も手に取るようにわかるようになった。それでもなお、人は見知らぬ土地を歩き、日常と異なる風光に触れるのはなぜか? 「風景」とは、風と光を全身に包み私たちの知覚を呼び覚ます、世界の経験である。日本や世界のさまざまな土地をめぐり、写真を長く続けてきた批評家は、経験としての風景をとおして「人間がどこから来て、どこに向かうのか」を探究する旅に出た。風景の誕生、自然、社会、国家、技術革新、「人新世」、現代写真――。新しい文明論の幕が開かれる。
書籍名:『風景論 変貌する地球と日本の記憶』
著者:港千尋
出版元:中央公論新社
価格:2,600円(税別)
ISBN/商品コード:978-4-12-005109-8
URL:http://www.chuko.co.jp/tanko/2018/09/005109.html
【目次】
はじめに-経験としての風景へ
序章 震災が露わにしたもの
船は憶えていた
風景は動く
廃墟の時間
測定される風景
Ⅰ 自然が見つめる時
第1章 風景の誕生
ランドスケープの誕生
ものの丘
地図と描写
「グラフィー」の起源
風景と政治
老船長と少年
ランドスケープとしての海図
フリースラントの水辺
ランドショップ社会小史
堤防のつくり方
ランドスケープと風景が出会う
第2章 水辺に映る風景
第3章 臨界の森
Ⅱ 都市文明の彼方に
第4章 メディアと都市の人類学
第5章 地層のなかのわたしたち
第6章 光景から公景へ
第7章 時代のスカイライン
あとがき