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場所の持つ歴史、またその神話性と結びつくゲニウス・ロキに着目した国際芸術祭「東京ビエンナーレ」(2020/2021, 2023)において、地場との関係構築と制作を複合的に進めてきた。本部門ではこの行為を起点として、生活や生存への問いを重ねていく。経済のグローバル化が加速し、急激な大規模開発が進められてきた東京だが、今も確かに位相の異なる空間が存在し続けている。その報告を成功させるためには、近代的な知識の提示とはまた別の、それ自体が受容であり表出であるような、直接の関与が求められる。また、制作から派生した活動として、かつて水都・江戸と水路によって繋がっていた東庄でのアジール的空間の生成にも立ち合っているが、ここでも地場との関係構築と制作の複合が必要になる。その行為はブリコラージュ的にならざるを得ず、生活や生存に関わる様々な領域の横断が必須となるだろう。かつそれ自体〈原初行為〉として行われるのでなければならない。総じて「地場との交接」に臨む。