29 7月 

2015年7月18日(土)、19日(日)のオープンキャンパスにてワークショップ「多摩美リングをつくろう!」を開催しました。2日間で合計300人以上の方にご来場頂き、大盛況となりました。

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このワークショップでは多摩美の校章が入ったリングを、材料となるウレタン樹脂とシリコン型を使って成型をします。樹脂の取り扱いが初めての方でも、簡単に樹脂成型を体験できるものとなっています。今回のワークショップも日新レジン株式会社さんにご協力頂き、開催しました。
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作業テーブルでは、樹脂の取り扱いを熟知した学生インストラクターがレクチャーを行います。
まずはエプロンと手袋をつけ、体験がスタートします。
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テーブル上には事前に計量された液体状の主剤と硬化剤の入ったカップが用意されています。また、主剤はあらかじめ多摩美のシンボルカラーの青色に着色されています。インストラクターのレクチャーのもと、主剤のカップに硬化剤を入れ攪拌(かくはん)します。
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今回使用した樹脂は硬化(こうか)開始時間が早いので攪拌時間は約20秒程です。攪拌し終わったら素早くシリコン型に流し込みます。
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流し込んだ後は15分程硬化時間をおきます。その間、参加者の皆さんからは学生生活に関する質問などを、在学中の学生インストラクターになげかけている光景もよく見られました。
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そしてシリコン型をゆっくり外すと流し込んだ樹脂がリングの形に固まっています。取り出したリングについている余分なところをニッパーなどで取り除けば完成です! 完成したリングは記念品としてお持ち帰りいただけます。
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今回ご協力頂いた日新レジン株式会社さんは数多くの樹脂を扱っており、今回使用した注型用ウレタン樹脂「ホビーキャスト」以外にも透明樹脂の「クリスタルレジンNeo」、スポンジの様な「発泡ウレタン」、グミのような触感の「グミーキャスト」や、低融点の合成金属「クラフトアロイ」等を取り扱っています。これらの注型用樹脂製品はホビーショップやホームセンター等で市販されており、どなたでも手軽に樹脂の作品を作ることができます。CMTELではこれらのサンプルや資料も展示していますので、制作の参考にチェックしてみて下さい!

また、今年のワークショップもお子様から大人の方まで幅広い年代の方々に体験して頂きました。
今回参加できなかった皆さんも、また来年ぜひ参加してみてくださいね!

クラフトレジンウェブサイト↓↓↓

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25 6月 

こんにちは。
CMTELでは6月17日(水)、18日(木)で樹脂成型による多摩美リング制作のワークショップを行いました。

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このワークショップは1回定員30名の予約制で参加者を募集し、2日間に計6回開催しました。
毎年恒例のこのワークショップでは、学生に「樹脂の基本的な特徴や扱い方を学ぶこと」「樹脂を身近な素材として知り、制作に活かすこと」を目的としています。

まず初めに樹脂の特性や扱い方の講義を受けます。DSC_0853
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次にの実演では、樹脂の計量から完成までの一連のプロセスを見て、流れを把握します。
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今回扱うウレタン樹脂の特徴の1つとして、湿気や水分の影響を受けやすいという点があります。
水分が混ざってしまった樹脂は正常に硬化せず、気泡がでて汚くなってしまいます。このように正常に硬化しないことを“硬化不良(こうかふりょう)”といいます。
実演では、実際に硬化不良を起こした樹脂を学生に見てもらいました。
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以下の画像の左側は正常に硬化したもの、一方右側は故意に水を加え混ぜたものです。発泡が激しく、気泡ができています。このようにウレタン樹脂は水分に対してとてもデリケートな素材なので、撹拌に使用する容器にはプラスチック製のものをお勧めします。
紙コップを使用する方もいますが、紙コップは湿気を含みやすく硬化不良の原因になりかねません。こういった細やかな配慮の積み重ねが、正常な硬化物を作るためのコツです。
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最後にスタッフのもといよいよ実習を行います。
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●樹脂成型の流れ

1)型の準備
今回CMTELが用意したシリコン型は2つに分割できる“割型(わりがた)”という形状をしています。
シリコン型の内側にゴミやカスが付いていないか確認し、離型剤となるスプレーを散布します。ゴミが付着している場合は、ゴミを取り除いてから離型剤を散布します。
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スプレーの散布後、ガムテープを型の周りに巻きます。そうすることで型がしっかり固定され、樹脂を流し込んだ際に漏れ出てしまうことを防ぐことができます。これでシリコン型の準備は完了です。
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2)計量
次に、樹脂を扱う上でとても重要な分量の計量を行います。
今回使用するのは2種類の樹脂(A剤・B剤)を混合すると硬化する2液性というタイプの樹脂です。混合する比率は樹脂によって異なりますが、今回の混合比は1:1なので、2種類共に同じ分量を厳密に計っていきます。
硬化剤を多く入れれば硬化のスピードが促進される訳ではありません。硬化剤が多すぎるとかえって硬化不良の原因となりますので、混合比は必ず守り計量しましょう。
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3)撹拌(かくはん)
ここからは時間を意識しながらの作業となります。A剤の中にB剤を入れ撹拌棒で約20秒かき混ぜます。2つの樹脂を混ぜ合わせた瞬間から、硬化が始まるまでの時間は約90秒です。混ぜ方のコツは、撹拌棒の先端を紙コップの底にあて、部分的にかき混ぜるのではなく、ムラがないように大きくのの字を書くように素早く混ぜ合わせていきます。この際に割り箸などを使用すると、割り箸が湿気を含んでいる可能性もあるので硬化不良の原因になります。ここでもプラスチック製の撹拌棒を使用することをお勧めします。
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4)注入
撹拌が終わったらシリコン型に素早く注ぎ入れていきます。20秒を過ぎても注がないままにしていると硬化が始まり、型に注ぎ終わる前に硬化してしまったり、気泡が多く入ってしまうこともありますのでスピーディーに作業を行います。
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注型が完了しました。後は15分程硬化を待ちます。
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硬化が始まると色が白っぽくなってきます。
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硬化を待っている間にスタッフへ樹脂の質疑応答タイムが始まります。
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実際に樹脂を使った作品を用いながら、その作品の制作プロセス等を丁寧に解説します。
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4)脱型(だっけい)
硬化が完了したら、型から樹脂を取り出します。
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5)完成
リング以外の余分な部分をニッパーで切りおとし、切断面をやすりで整えて完成です。DSC_0900

今回のワークショップは、学生にとって樹脂の特性や扱い方を体感しながら学ぶことのできた機会となったようです。毎年恒例のこのワークショップは来年度も開催しますので、興味のある学生は是非一度ご参加ください。

今回ご協力いただいた日新レジン株式会社様では、今回使用したウレタン樹脂以外にも透明な封入用樹脂や、グミのように柔らかい樹脂、また樹脂専用の着色剤なども取り扱っております。
様々なサンプルをCMTELにも展示していますので、是非一度お越しになりご覧ください。

※このワークショップは、サポート企業・日新レジン株式会社様にご協力頂きました。
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18 6月 

7月休館日のお知らせ

Posted by CMTEL  |  2015/06/18 13:15

7月の休館日をお知らせします。

土曜:4、11、25日

日曜:5、12、26日

祝日:7月20日(月) 海の日

その他:7月16日(木)、7月17(金)

長期休館:前期平常授業終了のため7月31日(金)〜9月3日(木)まで閉館となります。後期は9月4日(金)より開館致します。

7月18日(土)19日(日)オ–プンキャンパスの開催のため開館いたします。

施設公開の他、樹脂を使って多摩美マークの指輪を作る体験ができる
ワークショップ多摩美リングを作ろう!とCMTELで展示中の素材を使用した
ネックレスづくりや漆喰塗りなどを体験できるCMTEL MATERIAL FACTORYを開催します!

詳しくはこちら→オープンキャンパス2015開催概要

その他、メディアセンターでは様々な展示、施設公開、ワークショップが開催されますので
ぜひお立ち寄りください!

25 5月 

6月休館日のお知らせ

Posted by CMTEL  |  2015/05/25 14:51

こんにちは、6月の休館日をお知らせします。

土曜:6、13、20、27日

日曜:7、14、21、28日

その他:17日(水)、18日(木)はワークショップ開催のため閉館いたします。

また、6月はワークショップの開催等にともない、一部開館時間の変更があります。

●12日(金):10:30〜15:00(短縮開館)

●16日(火):10:30〜15:00(短縮開館)

●19日(金):13:30〜17:00(短縮開館)

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6月17日(水)、6月18日(木)に開催される
ワークショップ「樹脂成型・多摩美リングを作ろう」についての詳細はこちら

21 5月 

NEW MATERIAL!「エコ・クレヨン」and more!

Posted by CMTEL  |  2015/05/21 17:49

こんにちは。
今回は自然素材のみで作られたアートツール「エコ・クレヨン」「エコ・フィンガーペイント」「エコ・ドゥ」をご紹介します。
現在展示中のサンプルはアメリカの子ども用アートツールブランド『eco-kids』の製品になります。
eco-kids』は、“自分たちの子どもに安全なアートツールを与えたい”と考えた夫婦が、幼少時代に彼らの祖母が考案し与えてくれたオリジナルのアートツール作りのレシピを自然素材で復刻させたのが始まりでした。
集合

初めにエコクレヨンをご紹介します。
エコ・クレヨン
エコクレヨン

●エコ・クレヨンとは?
一般的なクレヨンは石油由来の原料を含んでいますが、エコ・クレヨンは天然の蝋と海のミネラルといった自然素材のみで作られたクレヨンになります。
そのため、エコ・クレヨンは一般的なクレヨンに比べ、特有のべとつきや臭いも抑えられています。
エコクレヨン05

●きれいな発色
海のミネラル色素を使用しているので、人体に無害でありながらも優しい色あいがエコ・クレヨンの魅力の1つです。
カラーバリエーションは8色と多くはありません。しかし一般的なクレヨンは紙に1色目を塗った上から、別の2色目を重ねての混色が難しいのに比べ、エコ・クレヨンは混色が可能で少ない色数でも広い色調の幅を表現することができます。
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●握りやすい形状
エコ・クレヨンは握力の弱い人にも握りやすいように、石ころのような形をしています。常にどこかに角があるため、描き易さも逸品です。ごつごつとした見た目ですが、描き心地はさらさらとしており、クレヨン特有の描きカスもでません。
スティック状のクレヨンとは違い、エコ・クレヨンは持ち方に決まりはなく描き方は自由です。持ち方によっては一度に複数の線を引くことや面で塗ることもできます。まるで幼い頃、道路に落ちている石で落書きしたことを想起させるような、創造力をかき立てられる形状となっています。
エコクレヨン03


次に「エコ・フィンガーペイント」をご紹介します。
エコ・フィンガーペイント
エコフェンガーペイント05

●エコ・フィンガーペイントとは?
植物・野菜・果物・米粉・コンスターチ等で作られた水彩絵具です。
こちらも全て自然素材でできているため、指や手を使ってペイントをしても肌が荒れにくい点が特徴です。
エコフェンガーペイント03

●自然の色素
エコ・フィンガーペイントに用いられている色素は、スパイスのクチナシ(下画像参照)・ベニノキの種・紫イモ・赤キャベツ等から抽出されています。クチナシは着色料としてたくあんにも一般的に用いられるスパイスです。
発色は一般的な絵具よりも深みのある色合いで、カラーバリエーションは5色です。
くちなし
エコフェンガーペイント04

●使いやすいパウダー状
パウダー状になっているので必要な分だけ出し、水と混ぜ合わせて使用します。色の濃さはパウダーの量で調節することができ、混色ももちろん可能です。紙の上に直接パウダーをのせて描けば、パレットも必要なく片付けも簡単です。もちろん筆を使ってもよいですが、指や手を使って描いて楽しむ事もできます。
絵具以外の使い道としては、着色剤として何か他の材料に混ぜて使用してみてもいいかもしれません。
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最後に「エコ・ドゥ」をご紹介します。
エコ・ドゥ
エコドゥ

●エコ・ドゥとは?
野菜と植物と果物のみで作られた5色セットの小麦粘土です。着色剤にはクチナシや 紫イモを使用しており、優しい色合いをしています。
通常の粘土には防腐剤・保存剤・乳化剤・硬化剤が多く含まれていますが、全て自然素材で作られているため人体にも優しくアレルギーも出にくい粘土です。
乾いてしまっても、オリーブオイルを足し、練る事で柔らかくなります。
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●弱い握力でも造形可能
柔らかく、ふんわりした触感の粘土で、粘土を触っているというよりお菓子の生地を触っているような感覚です。
手にも付きにくく、扱いやすい粘土です。
エコドゥ02

●優しい匂い
一般的な小麦粉粘土には含まれないオーガニック・ローズマリー油や大豆油を使用しているので、匂いも気になりません。
食材

 

これらのアートツールはアレルギーをお持ちの方でも安心して制作を行えるツールです。身体にも自然にも優しく制作を行えるのは素敵ですね。今回は食材を原料にした着色剤を用いた製品の一例としてご紹介しました。今後のものづくりにおいても食材の可能性と汎用性の高さからは目が離せません。
実際にエコ・クレヨンは試し書きが行えますので、是非CMTELにお越しください。
皆様のご来館お待ちしております。


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http://www.ecokidsusa.com/index.html

Cast Japan