22 7月 

こんにちは、CMTELです。
今回は2024年5月20日(月)と21日(火)の二日間で開催したワークショップ、「銀粘土でシルバーリングをつくろう!」の当日の様子をご紹介します。

相田化学工業株式会社様(以下敬称略)より吉原氏・内田氏を特別講師として迎え、アートクレイシルバー(銀粘土)を用いて、形の形成~焼成~磨きの工程を経てオリジナルのシルバーリングを作りました。

それではワークショップの流れを順に追っていきます。

⚫︎相田化学工業株式会社の取組み・アートクレイシルバーについて

⚫︎相田化学工業株式会社の取り組みについて
相田化学工業株式会社は、1963年の創業以来、貴金属のリサイクルを行ってきた企業で、使用済みフィルムや電子機器の基盤、使用されなくなったアクセサリーなど、産業廃棄物から各種貴金属をリサイクルし、今回ワークショップで使用するアートクレイシルバーが生まれています(アートクレイシルバーは1995年生まれです)。
今回のワークショップで出るゴミも、銀が含まれているものは再度リサイクル可能です。

⚫︎アートクレイシルバーについて
アートクレイシルバーは、のりと水と純銀粉末によってできていて、800℃で焼成するとのりと水は燃えて無くなり、銀のみが残り、銀製品を作ることができる素材です。
また、アートクレイシルバーは粘土のような質感で自由に成形することが可能で、個人ではなかなか作ることができない銀製品を個人でも簡単に作ることができる、画期的な素材です。

 

 

 

アートクレイシルバーには今回使用する粘土のような質感のものとは別に

「ペーストタイプ」「シリンジタイプ」もあります!

 

 

手順1  造形
まずは自分のイメージを練り消しなどを用いて立体的にしていき、本番のアートクレイシルバーを造形していきます。
乾きやすいので少しずつ水をつけながら造形します。伸ばしたり、切ったり、スタンプしたり、細かいパーツを作る学生さんもいました。

 

手順2 乾燥〜ヤスリがけ
焼成する前に粘土の水分をなくすため、一度乾燥機で乾燥させます。
乾燥した後の粘土は石膏くらいの強度になり、非常に割れやすくなります。乾燥した粘土をヤスリなどを用いて削り、形を決めていきます。


穴を開けることもできます。

 

手順3 焼成
ヤスリなどで形を整えたリングを800℃になった電気炉で5分間焼成します。
焼成する為電気炉にリングを入れます。

 電気炉にリングを入れる講師の内田さん

 

焼き上がったリングは少し冷ましてから内径を芯金棒で調整します。

 焼き上がったリングを冷ます講師の吉原さん

 

手順4 磨き
焼き上がったリングを道具を用いて磨いていきます。

 

 

マットな仕上がり

 

粘土の柔らかさを生かした造形

 

磨きが特徴的な作品

 

いぶし仕上げを施した作品

 

いぶし仕上げとは?
銀の特性を活かして表面を黒くする方法です。
いぶし仕上げをすることによって作品の凹凸をはっきりさせ作品に深みをだすことができます。
いぶし液とお湯があれば簡単に行える仕上げ方法です。

いぶし仕上げの方法
①コップにお湯(70~80℃程度)を入れ、その中にいぶし液を2~3滴入れてよくかきまぜます。
②磨き終えた作品を①のコップに入れ、約1分待つ。
作品が黒く変色したら作品を取り出し、よく水洗いをしておきます。
・作品は割りばしなどで取り出します。
③黒くなった作品をもう一度シルバーポリッシュなど研磨剤を付けたシルバークロスで磨き、凸部分の銀肌を出します。
アートクレイシルバーはwebや実店舗でも購入可能な素材になります。
また、アートクレイシルバーを体験できる教室「アートクレイ工房」もあります。

また、CMTELでも素材を購入していれば制作のサポートをすることも可能です。
興味のある方はまずCMTELでご相談ください!

14 5月 

EVENT REPORT@「トレンドセミナー」

Posted by CMTEL  |  2024/05/14 12:41

こんにちは、CMTELです。今回は2024年4月22日に行われた、2025春夏シーズントレンドセミナーのイベントリポートです。
Edelkoort East 株式会社(TREND UNION)様より家安 香様を講師としてお招きしセミナーを開催。
実際にトレンドブックの内容をお話頂き、トレンド予測の必要性やその背景の説明を、映像も兼ねてご説明頂きました。(以下敬称略)
今回のリポートではセミナーの内容の一部をお伝えします。

●トレンドブックとは?
社会背景の分析やリサーチを行い、それに基づいて1年半から約2年先のトレンドを予測し作られたブックです。詩的なキーワード、カラー、ヴィジュアルで構成されており、デザインしたり構想を練るために役立つ情報が詰まっています。そしてファブリックサンプルも多数添付されており、実際に触れることができます。インスピレーションの源になる貴重なブックです。

●TREND UNION(トレンドユニオン)とは?
Lidewij Edelkoort(リドヴィッジ・エデルコート)氏を中心として、本拠地のパリでトレンドに関する情報発信を行っています。キーワード、カラー、テクスチャーなどトレンドを知る上で大切な情報をブックにまとめ発行。また、世界各地で年2回セミナーも開催しています。TREND UNIONは、人間が本来もつクリエイティビティーを信じ、その「自然の欲求」が向かう先を繊細かつ大胆に捉えている全10種類のトレンドブックを年2回発行しています。

・セミナーの様子
1 講義
今回のテーマである「THE CHILD IN US」、つまり「自分の中にいる子供」。
子供の無邪気さ・素朴さ・心地よさ、わたしたちが大人になるにつれて忘れていってしまった、子供の頃の素直で純粋な感性は現代の大人にとってとても重要であり、かつ子供からは多くの事を学びます。
最近では子供服のディテールが徐々にファッション界にも浸透しつつあるように、2025春夏シーズンのトレンドにも良い意味での「子供らしさ」がトレンドになりつつあります。

家安様よりお話頂いたブックの内容を少しご紹介します。

・DECERING BABY(こだわりの赤ちゃん)
触れたり触ったりする、触知感覚を取り戻すようなデザイン、幼児を思わせるベビードールドレスやオールインワン。テキスタイルは色はやわらかい色彩、洗いざらしのリネンのようなイメージ、シンプルかつ新鮮なもの。

・NESTING NESTLINGS(巣作りするひなどり)
寝具用テキスタイルのような安心感 を与えるテキスタイルを用いたカントリーウェアや、リネンを用いたテニスストライプ、シャツストライプ のオックスフォード や シャンブレー シャツ。
すべて自宅で洗濯、天日干 し、 アイロンがけが可能なもの。持続可能なもの。

SKIPPING INFANTS(スキップする 子どもたち)
子供達がスキップするような喜びや、生命力、エネルギーに満ちたスタイリング。世界中でtiktokをはじめとする配信でもみられる踊りやムーブメント、体を動かし表現し、繋がる楽しみ。

DELIGHT CHILD (喜ぶこども)
キャンディーやチョコレートなどのスイーツを連想させるような幸せを呼ぶようなデザイン。ユニークでありながらかわいい色合いのテキスタイル。

 

 

最後に映像を鑑賞した後、トレンドブックを実際に閲覧、質疑応答など行いました。

リポートではお伝え仕切れない部分もあるので、
興味のある方はCMTELで実際のトレンドブックをご覧ください。
CMTELには、2017Spring/Summer〜2025-2026Autumn/Winterまでのトレンドブックを用意しています。

いつでも閲覧可能です。お待ちしています!

09 1月 
東京ミッドタウン・デザインハブにて開催されたイベント『Tama Design High School』の関連企画として、12月3日、12月16日にCMTELスタッフによるワークショップ『水性樹脂 Jesmonite®︎ でクリスマスツリーを作ろう!』を開催しました。

今回のブログでは当日の様子をご紹介いたします。

まずは Tama Design High School についてご紹介します。

CMTELでは『Tama Design High School』の「ゼロから学ぶはじめてのデザイン」というコンセプトを踏まえ、可愛いオリジナルクリスマスツリーが簡単な手順でつくれるワークショップを企画しました!



今回採用した素材はイギリス生まれの水性樹脂、Jesmonite®︎です。 
Jesmonite®︎ はミネラルベースとアクリル樹脂からできており、粉(ベース)と液体(リキッド)を混ぜることで固まる性質があります。
Jesmonite®︎ の最大の特徴は、プラスチック特有のテカリがなく石や陶器を思わせる高級感のある質感です。また、無臭でVOC(揮発性有機化合物)も排出されないことから、人や環境に優しい素材でもあります。
燃えにくい性質も兼ね備えており(直火は不可)、私たちの身近にある建築やインテリア、アート作品など幅広く使用されています。
興味のある方、購入してみたい方は是非、ジェスモナイトジャパン様のHPをご覧ください。

当日のワークショップの内容を順を追ってご紹介します。
(1)cmtelスタッフによるワークショップの説明、実演、注意点などを説明します



(2)色やデコレーションを決める
事前にCMTELで用意した5色の中から好きな色を決めてもらいます。
デコレーションもたくさんの種類を用意したので、みなさん真剣に選んでいました♪



(3)Jesmonite®︎ を混ぜる(2分)
粉状のベースと液体のリキッドを合わせ、2分間しっかり混ぜます。カップの底の角までヘラをあて、おおきい円と小さい円を意識しながらムラにならないように混ぜるのがポイントです。
(リキッドとベースの重量比率は1:2.5なので、今回リキッドは7.2g、ベースは18gを計量)


(4)Jesmonite®︎ を流す(1分)
Jesmonite®︎はよく注型に使われますが、今回はCMTELが準備したツリー型のアクリル枠に流し込みます。三角形を描くようにすると綺麗に流すことができます。硬化前ならはみ出してしまっても綿棒で修正できます。





(5)デコレーション(1分)
大きいサイズの飾りを先に乗せて、後から軽いラメなどを乗せていきます。Jesmonite®︎ は10分ほどで固まり始めますので、硬化時間との勝負です。参加者のみなさんも、こだわりながら手早くデコレーションをしていました。



(6)硬化時間(20分)
硬化する前に触れたり振動を与えると表面がシワシワになってしまいます。
出来上がりが気になりますが、しばらく我慢!!

(7)Jesmonite®︎ について紹介
今回のテーマは「ゼロから学ぶはじめてのデザイン」ということで、ものづくりには素材の知識が欠かせません。Jesmonite®︎ の特性や作品例などを写真やイラストを使って紹介しました。みなさん興味津々で、質問コーナーでは沢山の質問をいただきました。



(8)ポストカードの制作
ツリーが固まるまでの時間を利用してポストカードを製作してもらいました。
クレヨンを使って思い思いのツリーを描きました♪



(9)スタンドか紐か選択してもらう
今回のツリーは紐をつけてオーナメントにするか、スタンドに立てるか選ぶことができます。
参加者のみなさんがおうちでどう飾るか相談しながら決めていたのが印象的でした。

(10)完成!
みなさん一生懸命混ぜていたので、ムラもなく綺麗に固まりました!



(11)ツリーやスタンドには文字が彫刻してあり、クレヨンを擦り付けることで文字に色をつけることが可能です。
グラデーションに挑戦する方や、一文字一文字違う色に塗る力作も生まれました!



(12)ポストカードとツリーは袋に入れて持ち帰ることができます

参加者の完成品がこちらです。



1時間程度の短い時間の中で、個性豊かなオリジナルツリーが出来上がりました!
色やデコレーションを変えるだけで印象が変わりますね~

最後に、質問コーナーで良い質問がたくさん出ましたので、こちらで紹介させていただきます!

Q: 値段はいくらですか?購入するにはどこで買えばいいですか?
A: Jesmonite®︎ 公式オンラインショップか正規代理店で購入が可能です

Q: 何に使われていますか?
A: アーティストの作品、内装、プロダクトデザイン、インテリア、建築 など様々な用途で使われています

Jesmonite®︎ を使うアーティストアートワークギャラリーのサイト

Q: できないことは何ですか?
A: 耐水性ではないため、水に長時間浸かるような環境下は避けて下さい

Q: 燃えるゴミ?燃えないゴミ?
A: 燃えないゴミとして処理してください

Q: 土に埋めると分解されますか?
A: 分解されません

Q: 再利用できますか?
A: できませんが、硬化したものを砕いて Jesmonite®︎ に混ぜることで、テラゾー風の表現の再利用ができます




引用元:https://jesmonite.jp/workshop/panasonic-osaka-2019/

Q: 厚みのあるものだと硬化時間はどうなりますか?
A: 厚みによって硬化時間は変わらないですが、室温や湿度、添加した物質などによっても硬化時間は変動します
 (室温が高いと効果が速い、室温が低いと硬化が遅い)
 20分程度で固くなりますが、完全硬化には24時間かかります

Q: 色はどうやって付けますか?
A: Jesmonite®︎ 専用のトナーが販売されています



今回のワークショップで使用した Jesmonite®︎ は自宅でも安全に使用できる素材です。
色を混ぜてみたり、型に流し込んだりすることで多種多様な表現が可能です。
気になった方はぜひ挑戦してみて下さいね!

CMTELでは、今年度の全てのイベントが終了しました。ワークショップや素材説明会に参加していただいたみなさま、ありがとうございました!2024年度にも色々なイベントを企画中です。お知らせは公式インスタグラムやXでも見ることができるので、興味のある方はぜひ参加してみて下さい!

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【お知らせ】2023年9月の開館日

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