22 2月  

こんにちは。2017年10月5日(木)、6日(金)のミニワークショップにて「UVレジンと素材で『アクセサリーバッジ』を作ろう!」を開催しました。(2日間で計6回開催)

今回は、透明なUVレジンに色々な素材を組み合わせて、オリジナルのアクセサリーバッジを制作しました。UVレジンの使い方・注意点についての詳しい情報はこちらをご覧ください。

封入(ふうにゅう)には、CMTELで用意した素材に加え、学生が各自で持参した素材も使いました。オリジナリティーのある面白い作品がたくさんできました!ブログでは当日の様子に加えて、学生作品を紹介していきます。

●UVレジンとは
使用した道具・UVレジン
UVレジンとは、紫外線に反応し化学変化を起こして固まる性質をもった樹脂です。身近で使われている例としてはジェルネイルがあげられます。樹脂特有のにおいもほとんどなく、紫外線を照射するUVライトを使えば5分ほどで制作ができます。また綿密な計量や攪拌(かくはん)のプロセスがないため失敗も少なく、初心者でも気軽に楽しめます。

●ワークショップの模様
1.素材を選ぶ
各自使いたい素材を選びます。持参した素材とCMTELの素材との組み合わせでイメージが広がり、アイデアがどんどん浮かびます。1つの案に絞るのに悩む学生が続出でした…!

テーブルに移って作業スタートです。

2.シリコーン型に素材を並べる
今回準備したのは正円のシリコーン型(直径3cm、深さ5mm)。ピンセット・爪楊枝を使って、素材をレイアウトしていきます。

3.UVレジンを流す
空気が入らないように、ゆっくり流していきます。もし空気が入ってしまった時は、爪楊枝を使って泡を取り除いていきましょう。

4.UVライトをあてて固める
今回使用したUVレジンは、太陽光や蛍光灯に含まれる紫外線の量ではすぐに固まりません。紫外線を照射する専用の機材がこのUVライトです。青く光っている時に、紫外線が出ます。紫外線を当てる時間は、シリコーン型の上面から2分、型ごとひっくり返し底面から2分、合計約4分程。硬化したばかりのUVレジンは高温になるので要注意です。熱が冷めたら型から取り出します。

5.ピンバッジ用金具を裏側に接着し完成

 

●完成作品のご紹介!
今回のミニワークショップでは、封入する素材を学生本人に持ってきてもらいました。学生ならではの視点で選ばれた、面白い素材が多く集まりました。その一部を完成品と一緒にご紹介します。

ドライフラワー

UVレジンに浸ることで、薄っすら透けた花びらの表情が綺麗ですね。透明感のある素材とUVレジンの相性は良いようです、繊細な美しさが引き立ちます。

虫の標本

蜂の奥には写真を切り抜いた黄色い紙も封入しました。UVレジンに着色はしていませんが、全体が黄色くなり琥珀のようです。UVレジンの表面から蜂がレリーフ状に浮き出ています。あえて封入させきらずに立体感を残すのも面白いですね。

コーヒー豆

コーヒー豆だけを封入したシンプルな作品です。身近にあるものも、封入してみると不思議と見え方が変わり、映えて見えます。豆の周りにある気泡は、封入する際に入ったものです。この程度の泡であればUVライトに当てる前に、爪楊枝で取り除くこともできます。


ここで余談ですが、下の画像のように細かい泡ができてしまう現象についてご紹介します。原因は封入する素材に残っていた、わずかな水分によることが主です。下の写真のように、残っていた水分は、UVレジンの硬化時の発熱で膨張し水蒸気となります。その結果「細かい泡として残る」「表面が盛上がる」といった現象を引き起こします。「密閉容器に乾燥剤と入れる」「ドライヤーで乾かす」など、素材は事前にしっかりと乾燥させておくことが大切です。

以上「泡ができてしまう場合の対処法」でした。少し話が反れましたが、学生作品の紹介に戻ります!


電子工作パーツ

この素材ならではの鮮やかな色の組み合わせがきれいです。水引のような結び目を作ってから封入をしています。周囲に散りばめてあるピンク色の素材は、鉱物の雲母(うんも)です。


4mm角程度にカットした本革です。

封入前、革の色は明るいトーンでしたが、封入後はUVレジンが染み込むことで渋くて深い色あいに変化しました。封入前と後で素材の印象が変わる点が面白いですね。革と組み合わせたのは、シリコン鉄という金属素材。マットな革の質感と、メタリックな質感のコントラストがきれいです。

コイン
大胆に500円玉を封入。斬新なアイデアに周りの参加者・スタッフも驚きました。

以上、学生作品のご紹介でした。

UVレジンは1つ作ると、さらにまた別のアイデアが浮かび2つ3つと作りたくなる魅力的な素材です。また固まる時間も短いため、どんどん形になる点も大きな魅力の一つです。手軽なUVレジン、ぜひ皆さんも試してみてくださいね。