芸術学科卒業生の秋丸知貴さんの著書 『ポール・セザンヌと蒸気鉄道――近代技術による視覚の変容』が、2014年度比較文明学会研究奨励賞(伊東俊太郎賞)を受賞しました
著者:秋丸知貴
書籍名:ポール・セザンヌと蒸気鉄道――近代技術による視覚の変容
出版社:晃洋書房
出版日:2013年11月10日
単行本:209ページ
価格:3,500円(税抜)
『ポール・セザンヌと蒸気鉄道――近代技術による視覚の変容 』の章構成は以下の通りとなります。
第1章 印象派と蒸気鉄道――マシネズリー(Machinaiserie) からマシニスム (Machinisme) へ
1 近代性の美学
2 近代性の画題としての蒸気鉄道
3 画題上の影響の先行研究
4 画題上の表現変化
5 造形上の影響の先行研究
6 画題から造形への表現変化
第2章 ポール・セザンヌの絵画理論――「感覚の実現」を中心に
1 先行研究の三類型
2 自然と感覚
3 絵画と実現
4 気質と感覚
5 外光
6 モティーフ
7 光と色彩
8 彩る感覚・ある視覚的感覚
9 構図の集中化・画像の平面化
10 形態の抽象化・色彩の純粋化
第3章 ポール・セザンヌの造形表現――様式分析による一〇の特徴
1 視点の複数化
2 対象の歪曲化
3 構図の集中化
4 筆致の近粗化
5 運筆の水平化
6 前景の消失化
7 画像の平面化
8 形態の抽象化
9 色彩の純粋化
10 共感の希薄化
第4章 ポール・セザンヌの最初の鉄道絵画――《ボニエールの船着場》(一八六六年夏)
1 鉄道絵画とモネ、ゾラ、セザンヌ
2 一八六〇年代後半におけるゾラとセザンヌの美学
3 《ボニエールの船着場》(一八六六年夏)
4 《サント・ヴィクトワール山と切通し》(一八七〇年頃)
第5章 ポール・セザンヌの鉄道画題――自然と近代の対比
1 エクス・アン・プロヴァンス
2 パリ
3 ボニエール
4 ポント ワーズ
5 メダン
6 エスタック
7 自然と近代の対比
第6章 ポール・セザンヌと蒸気鉄道――近代技術による視覚の変容
1 セザンヌの絵画技法
2 セザンヌの造形表現
3 蒸気鉄道による視覚の変容
4 同時代の証言
5 セザンヌの絵画理論
6 セザンヌの鉄道画題
7 セザンヌと蒸気鉄道
8 印象派と鉄道乗車視覚
補 章 近代絵画と近代技術――心性の変容の造形的反映