学科紹介

つくる。考える。伝える。
アートをことばにして、
世界に発信する。

芸術学科は、学芸員(キュレーター)、教員、編集者、美術史家、批評家、アートプロデューサーなど、美術・芸術を社会に発信する人材を育成する学科です。
「芸術と世界をつなぐ」という理念を掲げ、40年以上にわたりアートの魅力や社会的価値を人々に伝える担い手を育成し、多くの機関や企業に送り出してきました。

 
 
 

主な学びの分野


芸術学
(美術史/展覧会企画・展示/アーカイヴ/出版/エディトリアルデザイン/文学/映像理論/デザイン史)

 

授業の特色


美術大学の芸術学科として、理論と表現の両方を学ぶことができます。
講義では多様な表現がどう考えられているかを理論的に学び、実技では表現に対する関心・認識を深めます。

 

主な卒業後の進路


学芸員・教員を数多く輩出しているほか、編集者、ジャーナリスト、美術研究者、美術家、映像制作に関わる者、文化施設のプロデューサー、企業やイベントのプランナーなど、多岐にわたります。大学院進学や海外留学する学生も増えています。

 
 
 

学科紹介&入試解説動画

 
 
 

Message「芸術学へのいざない」

 
 

 芸術学科に興味を持っていただき、まことにありがとうございます。絵画や彫刻などのファインアートとデザインの分野で制作の実技を学ぶことを主眼とした多摩美術大学の中で、美術史、デザイン史や批評などを授業の中心に据えた本学科はやや特殊な立ち位置にあります。
 思えば、人類は洞窟に住んでいた時代から、絵画や装身具などの工芸品とともに生活していました。芸術が生活に密着した存在だったともいえましょう。一方、どんな分野にも能力の傑出した人々がいるものです。芸術の分野では常人にはない発想で良人の追随を許さない独創的な発想をする才人たちが現れました。その表現や作品の素晴らしさについては、あえてここで言う必要もないでしょう。ただしその代償としてあまりに非実用的なものを作ったり、積極的に解説を聞かないと楽しむのが難しかったりという事例が出てくるようにもなりました。特に現代はその傾向が加速しています。
 ここで、「ことば」の出番が登場します。アートやデザインは語感に訴えかける表現で成り立っていますが、人間はただ目や耳でそれらを捉えるだけではなく、脳を存分に稼働させて考えながら受け止めます。そこにことばが大きく関わってくるのです。ことばは思考の礎です。そして、感じたことをことばで捉え直すからこそ、芸術のより深い次元での享受が可能になるのです。さらにことばは、享受した喜びを人に伝える力を持っています。ここに、本学科が考える「芸術学」の意義があります。
 本学科はことばによってアートやデザインをより深く捉え、さらには多くの人々に伝えることで、社会と喜びを共有することを目指しています。本学科からはこれまでにたくさんのキュレーター、批評家、編集者、装幀家が巣立ち、一人一人の力はささやかながらも、芸術を社会の中に送り出す役割を累々と積み重ねてきました。こうしたことに興味を持った皆さんは、ぜひ本学科の門戸を叩いてみてください。