筆実習を振り返って

7月14日、1年生必修科目「芸術基礎・制作-1」日本画コースにて
特別講義「筆作り実習」が行われました。

この講義では、筆工房「清晨堂(せいしんどう)」さんより筆職人さんをお呼びし、
筆の歴史を学びながら、実際に筆作りを体験します。

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会場となった教室には、筆の原材料である動物の毛や、筆作りに用いる道具などがずらり。
講義では、これらの原材料や道具も見ながら、筆の歴史や製造工程を丁寧にご説明いただきました。
なんと日本画筆は水彩にも油彩にも使えるそうです。万能!

さらに、筆の製造工程については、ハイライトの実演もしていただきました。
特に穂首の根元を焼き固める「焼き締め」は、穂の焼ける匂いや煙が立ち、迫力がありました。

講義の後は、学生たちが自ら筆作りを体験する演習です。
今回制作したのは「胡蝶(大)」という種類の筆。
細部の描画や彩色に用いられる「面相筆」の一種で、穂先はイタチの毛で出来ています。

筆作りでは、繊細かつ素早い作業が求められます。
実演ではとても軽やかにこなされていた工程も、いざ自分でとなるとなかなか難しい様子でしたが、
無事全員、完成させることができました。

また、会場には、清晨堂さんの制作している様々な種類の筆を使わせていただける、試し書きのブースも設置してありました。
線描筆・面相筆・刷毛・連筆などを自由に使って、文字を書いたり絵を描いたり…。

講義・制作・体験という、理解と実感を通して美術を学ぶ、芸術学科としても大変重要な講義となりました。

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「芸術基礎・制作-1」日本画コースの授業はこれにて終了し、
現在は「芸術基礎・制作-2」として、新たに版画・彫刻コースに分かれて制作を行っています。
これからも、実際に作品を作るなかで道具や技法に触れながら、美術の知識を深めていっていただけたら幸いです。