友人を星と見立て、飾り、撮影された写真には、左頰にカシオペア座のWが浮かぶ。沈まない、周極星として。しかし沈みゆくという星一般の経験との、微妙な均衡の中での願いである。恋人の意に添い、魅力を変じたと見える被写体に、著者はこの一冊でなにを引き留め、星としたか。
「私たちが星になる頃にはどうせこのこともちっぽけなことになって忘れてるよ」。ここに、著者の語る消失点の空がある。沈まない星とは、浮かべうるものか。頁へ、わずかばかりの空の反転など、ありうるか。まして、掌の中の星座など。[K. Miyaura]
「私たちが星になる頃にはどうせこのこともちっぽけなことになって忘れてるよ」。ここに、著者の語る消失点の空がある。沈まない星とは、浮かべうるものか。頁へ、わずかばかりの空の反転など、ありうるか。まして、掌の中の星座など。[K. Miyaura]