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Jan 08, 2009

富山県南砺市・調査報告6

報恩講では、まず「正信偈(しょうしんげ)」という、親鸞によって書かれたお経を読みます。 そして、「和讃(わさん)」を読み、最後に「御文」という蓮如が信者に対して送った手紙を 読み上げます。

(報恩講の様子) (御文を読み上げる)

「正信偈」は漢文ですが、「和讃」は日本語で書かれたお経です。そして「御文」は、 当時としては珍しい、平易な言葉によって綴られています。 どの信者にも共有することのできるような、平易な内容となっているのだそうです。 また、こうしたお講が浸透したために、浄土真宗の多い地域は当時としてはとても高い 識字率を保っていたといいます。 このような共通の儀式を持つことは、平等なのに統制を保つという、浄土真宗の特徴も作りました。

(仏前で食事「お斎」をいただく)

御文を読み上げると説話があり、お膳を皆で運んで囲みます。 一同、合掌し、 「み光のもと われ今幸いに この浄き食をうく いただきます。」と斉唱した後、 お斎をいただきます。

そのお斎は、当時の「ハレの食事」が今も続けて食べられているものです。 献立は素朴ながら、たくさんの趣向の凝らされたものとなっているのでした。

※次は献立の紹介です。

ポスト @ 2009/01/08 19:39 | 調査報告

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